2014-01-01から1年間の記事一覧

降りかかる町内会

あの例のアホな衆議院選挙の結果のことを書こうと思っていたが、いつの間にか年末になってしまった。旬は過ぎてしまったから、今さらネタとしては古くなってしまった。 もっとも、いっぱしのコメントをしたからといって世間にはまったく影響力もなく、すべて…

冬でもビールだ

忘年会の季節真っ最中である。メンバーが集まる飲み会会場までの道中は、この季節当然寒い。 外は寒いが中はあたたかいので、みなやはり最初はビールである。 しかしおかわりになると、さすがに日本酒や焼酎方面に向かう連中も多い。僕はずっとビールなので…

流行遅れの冬

異常気象や〜。こんなに早く雪が積もるなんてはじめてや〜。……などと、近くの年寄りが、なかばボケたようにいう。 ほんとかよ〜。何十年生きとるんや〜。と、思わず突っ込みたくなる。 12月に雪が降って積もった、ということはざらはある。一度や二度ではな…

ほくそ笑む人々

衆議院選挙のことを書こうと思ってぐずぐずしていたら、いつのまにか選挙が終わってしまった。 ぼくのようなおろかな市民が、投票に行けよとか、棄権するなよとか(いっしょか)、あのアホな巨大政党とコバンザメ政党に入れるなよとか、宿題しろよとか、歯を…

アホな国の交通事情

北陸新幹線が開通すれば、東京へのアクセスがよくなる。 そりゃ〜そうだが、今までより費用もかかり、結局時間を金で買うことになる。しかも在来線特急はなくなるから、飛行機か新幹線かの選択になる。 ならば高速バスはどうかといえば、低コストの移動手段…

師走のはじまり

師走は毎年「報恩講」からはじまる。 およそ信仰心からはほど遠い人間を自認しているが、門徒としてこれだけはさぼることができない年中行事のひとつである。 檀那寺でいとなまれる講に参列するのが本来の姿だが、寺が県南の端と遠いため僧侶がこちらに出張…

とある神社へおもむく

禁断の果実。その甘美で魅力的な味は、一瞬のうちに人を虜にさせるーー。 一度でいいからそんなものに出会いたい。いや、出会いたくない。身を滅ぼすことがわかっているうちは、刹那的にはなれない。 などと、おおげさにとらえる対象でもないか……。 ーー靖国…

東京の疲労。東京で疲労。

お金やアイデアが泉のように湧いてくれればうれしいが、どこからこれだけの人が湧き出てくるのだろうか……と、渋谷を歩いていて思った。 僕のような田舎者は人の洪水に慣れていないから、すぐさま対向する者とぶつかり、あるいはお見合いをしてしまう。相手が…

高倉健をめぐること

10年ほど前、日本語を教えはじめたころの外国人といえば中国人がほとんどだった。授業のなかでときどき映画の話題になると、不思議に思うことがひとつあった。 彼らの好きな日本映画のなかに必ず、『君よ憤怒の河を渉れ』(1976年)が出てくるのである。 え…

師走に政局かい

あきれてものがいえない、とはアベシンゾーのことである。 降って湧いたような衆議院解散。なんと姑息な……ともいえる奇襲作戦。ちまたの噂どおり、失政隠しがミエミエである。しかし、意味がわからない。 一強多弱、今ならまだ勝てる。バカな国民の信任を得…

自文化中心主義

ときどき行くホームセンターの一角に、ペット売り場がある。命を扱うので「売り場」ということばには抵抗があるので、「コーナー」とでもいおうか。 そこにはショーウィンドー化したせまい空間に閉じ込められた犬や猫が、見せ物のようになって買い手が現れる…

奇妙な際会

引っ越しできない隣人同士、男Jと男Cとの会話である。 「オレの世になってからずいぶん経つが、これまで一度もニーハオがなかった。その間、戦犯を紙、いや、神として奉ったあの神社へ参ったり、我々を敵視してまた戦争ができる準備をしているようじゃないか…

記憶装置の異常

チリも積もれば何とかで、こんなヨタ文もいつのまにか600回を越えていた。おそろしいーー。 ほんとうに、このような「塵芥」のようなものを読んでくださる方々には、何ともお礼ともおわびともつかぬ、申しわけない気持ちでいっぱいである。 ならばひっそりと…

空気は読まない

サラリーマン時代は、ときどき同僚と飲みに行った。そんな場での話題はといえば、会社のことが多かった。メンバーによっては、会社の話しばかりということもあった。 趣味の仲間や親戚の集まりではないのでそれもしかたないのだが、度が過ぎると酒もまずくな…

廊下で老化を意識

子どもは身体が柔らかい、といわれる。 小学生のときには、よく前屈をさせられた記憶がある。僕は小さいころからなぜか身体が硬く、前屈で指先が地につくことはあっても、手のひらがぺたりとつくことはなかった。 前屈ができなくても日常生活にさして困るこ…

トイレ、風呂方面の問題

「マーフィーの法則」は、20〜30年ほど前から日本でも知られるようになった。どういうものかといえば、皮肉な経験則のような法則を、なかば冗談のようにとらえたものである。 たとえば、いくつかある方法のなかで、悲惨な結果を招いたり失敗が予測される方法…

跳梁跋扈するゾンビ

いじめっ子世にはばかるーー。 「いじめっ子」が支配する世の中である。今、我が国いちばんのいじめっ子グループが動揺している。 しかしこのグループには、なぜか多くの同調者がいる。困ったことにこの同調者たちのほとんどは、自分がいじめられている側だ…

邦画と新たな萌芽

今年の日本映画界の興業収入は、ディズニーの『アナと雪の女王』一人勝ちで終わりそうだ。ついでにいえば、興収第2位は『マレフィセント』。こちらもディズニーである。 日本で荒稼ぎができて、あの会社も笑いが止まるまい。 『マレフィセント』は見ていない…

秋山ワンデイ

国道157号線を、福井県大野市から真名川沿いに南下した。 道は少しずつ高度を上げる。ダムの堰止め湖である真名姫湖を過ぎてしばらく走ると、熊河地区というところで道は一気に「酷道」となった。 一応舗装はされているが、幅員は一車線であり、片側はガード…

プライバシーの選択

自治会では「ゴミ当番」がある。一般ゴミではなく、資源ゴミや粗大ゴミのたぐいなのだが、うちの町内会では班単位で年2回まわってくる。 朝早くから集積所に出向き準備しなければならないので、冬場はちょっとつらい。 夜間にこっそり持ち込む連中も後を絶た…

プライバシーの問題

ある日、ベトナム人実習生のRさんが浮かぬ顔をしていたので、どうしたの? と聞いてみた。すると彼女は、まもなくやって来る新しい実習生のことを話しはじめた。 浮かぬ顔の原因は新しい後輩や仕事のことではなく、日常生活についてであった。 現在彼女と同…

トシ相応の顔

自分の顔を鏡でしげしげと見ることはあまりない。髭を剃るときにチラっと見る程度だ。 使っているのは電動シェーバーだから、剃り残しがないかさっと見るだけである。剃ったあとニヤリと笑ったり、百面相をしたりはしない。ーーほんとうだ。 最近抜け毛が少…

「山が動いた」

加賀白山(2,702m)の頂上から遠く富士山を望むと、ちょうどその中間あたりで、立ちはだかるように自己主張する山がある。 ーー御嶽山である。同じ独立峰でも富士山のように秀麗ではないが、ゴツゴツした上部の独特な形と、山塊のどっしりとした姿はとても印…

ラジオでイライラ

「弊社では年間、ブラジャーをどれだけ生産していると思いますか?」 ーークルマを運転しながら、FMを何気なく聴いていた。ゲストは、さる大手下着メーカーのある程度地位のある女性社員だった。 番組のキャスターが彼女を紹介し何か質問をしようとした矢先…

サハリンへ(2)

じつはサハリン(ロシア)上陸は、ビザ免除の特別入国なのである。したがって、個人行動は許されず、決められたコースの団体行動なのである。 ーーしかたがない。ぶらぶらと街を歩きたかったのだが、秘密警察につかまってシベリア送りになりたくないから、お…

サハリンへ(1)

クルーズの旅といっても、そのスタイルは様々である。 今回のツアーは北海道の港をまわって、その足でロシア・サハリンに寄る、というものだった。 毎日のように新しい港に立ち寄るので、一般的な陸地のパッケージツアーの「船版」といった趣きもある。 しか…

クルーズ船という「町」

今回の航路は、小樽を出航すると、函館、室蘭、釧路に寄港し、北方領土の択捉と国後の間を抜け、知床半島に沿って網走に入港。 網走を出ると、ロシア・サハリンのコルサコフに立ち寄り小樽へ帰る、8日間のコースである。 寄港地では、下船して観光、散策する…

Enter the Cruise

かつて仕事用に軽自動車を買ったことがある。どうせ仕事でちょろちょろ走り回るだけだからと思って、ベーシックなグレードでいいと考えていた。 ところが実際は、いろいろな装備やアクセサリーを付けたくなり、結局は小型普通車が買えるような見積もりになっ…

クルーズへの入口

きっかけは新聞広告だった。陽春のとある平凡な朝、いつものように朝刊をながめていたら、とある旅行社のクルーズ旅募集が目にとまった。 いつかのんびり船旅などいいよなぁ、と常々思っていたが、飛行機旅のように格安チケットを手に入れてヒヒヒ、というわ…

北方領土遠望

さすがに釧路だった。寒い。20度もなかった。 しかし、地元の人は半袖姿。こんな日でも暑いらしい。 昨夜、釧路港を出た。夜のうちに北上して、今朝、択捉島と国後島の間をぬけた。 今にも泣き出しそうな空の下、冷たい北の海上から見る島は天候のせいかモノ…