降りかかる町内会

 あの例のアホな衆議院選挙の結果のことを書こうと思っていたが、いつの間にか年末になってしまった。旬は過ぎてしまったから、今さらネタとしては古くなってしまった。
 もっとも、いっぱしのコメントをしたからといって世間にはまったく影響力もなく、すべてがそのまま過ぎていくのだがーー。
 じつはとても忙しかったのだ。仕事ができない人間に限って、自分がいかに忙しかったかを述べ立ていい訳のようなことをいうものである。
 しかし、いい訳をネタにすることは許してもらえるような気はする。
 キーワードは「エクセル」ーー。このところ僕を悩ますのはこれである。
 それが大好きな人は世の中にたくさんいるらしい。何となくその理由もわかる。使いこなせば妙に楽しそうだ。
 そう、例のメジャーな計算ソフトのことである。
 ところで、人は外見や印象で判断されがちである。しかし、人の心のうちなどは深い闇である。何も犯罪者でなくともすべての人の内面は複雑で、そして奇怪である。
 この人はエクセルを淡々と使いこなし、ときどきは嬉々とした表情を浮かべるはずだ、ということなど外見からはわからない。
 僕は仕事柄グラフィックやDTPのソフトを使うが、それは道具であって、作業をしながら恍惚となったりニヤリと笑ったりはしない。
 できあがったものを誇りに思ったり、満足したりすることはある。コンピューターは正直だから、使い手の技量の分だけ応えてくれる。
 つまりそういう問題である。Macだ、Windowsだ、という問題ではなさそうである。
 今年は町内会の「会計」という役をした。キミは向いていそうだから、というイメージ選抜ではない。「会長」職への登竜門としての会計である。
 いやいや、「登竜門」というような前向きなイメージではなかった。会長職につく者の経験職としての、いわば我が町内会の決められたコースなのである。
 ついでにいえば、全国的には町内会長などふつう進んで成る者はいない。僕もきわめて「ふつう」である。
 で、エクセルだ。我が巨大な町内会の頻繁なお金の出入りの集計。他人のお金、楽しいわけはない。
 それが終わればいよいよ町内トップの座である。フフ……(;O;)
(photo:JR桐生駅にて)