2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

悲しい旅立ち

今度の震災によって、歴史的文化財の被害も少なくなかったそうである。 東京の九段会館も大きく損傷し、ちょうど卒業式をしていた学校の学生や関係者に、死者まで出る惨事となったようだ。 4、5年前だったろうか、所用で東京へ行ったときに、その近くにどん…

系のなかで生きる

エルニーニョやラニィーニャということばは、ずいぶん一般的になった。 どこかの一部の海水の温度が1度上がったり下がったりするだけで、地球全体の気候が変動する。 人間は、地球の薄皮のような地表と大気のなかで暮らしている。それはひとつの「系」であり…

どこかへ“いらっしゃりたい”今日このごろ

最近の若い者は敬語もろくろく使えない。なんてこったい、と嘆く年配者自身も、じつは怪しかったりする。 日本人でもややこしい敬語を、外国人におしえるのもなかなかたいへんである。へえ〜そうだったのか、と思う日本語教師もいたりする。 敬語をかんたん…

泉州で飲みに行く

こちらに来てできなくなったことのひとつに、「飲みに行く」という行為がある。正確にいえばできないわけではないが、いわゆる日本的なその “ノリ” が不可能になったのである。 環境が変わったのだからしかたがないとはいえ、ときどき無性にそれをしたくなる…

中国の青少年

日本全国自粛ムードがただようなか、海外から発信するブログまでそれに追随する必要もないだろう。という自主的判断のもと、僕のこのサイトも普段モードにもどしたいと思います。 まあべつに、派手にはしゃいだり騒いだりする内容でもなく、多少間のぬけたお…

日々時間は流れる

これも “正しい戦争” なのだろうか。まるで機会をうかがっていたかのように、またゲームのように戦争がはじまってしまった。 手が早い粗暴な “弟” にブレーキをかけるどころか、たきつける “兄” もいつものとおりだ。 リビアへの軍事介入のことである。国連…

何がほしい情報か

似て非なる、といわれている日本人と中国人。 ところが、お上をあまり信用していないところは、ワリと似ている。しかし、そんなお上にワリと従順なところもまた、ちょっと似ている。 未知のゾーンの被災体験だけに、お上のほうも混乱しているのは理解できる…

もどかしい情報

まったく悪夢である。6基もあるのか、と唖然としてしまう。 福島第一原発である。止まっているはずの5、6号基もさわぎだした。電気がないので燃料棒を冷却できない、というが、失礼だがずいぶんマヌケな話しではないだろうか。 「想定外」が連発されている。…

核の恐怖

20代のころ、広瀬隆の『ジョン・ウェインはなぜ死んだか』(1982年/文藝春秋。のちに文春文庫)を読んで衝撃を受けた。 西部劇のファンだったこともあり、てっきりハリウッド・スターの裏話しのたぐいか、と思って軽い気持ちで本を買ったのだ。 ところがその…

ことばを失った日

ただなすすべもなく、TV画面に釘付けになっている。自国の、想像を絶する災害を異国で見ることになろうとは。 時間経つのも忘れて、次々と明らかになる被害状況を呆然とながめているだけで、声も出ない。 心配なのは原発である。世界中で500基を超える原発が…

甘かった認識と再認識

はからずも、自分がネット中毒になっていた、ということが露呈してしまった。 学生に、「寮のネット回線が不通になって、メールもできなくて、ヒマで困っているんだよ」と訴えると、「先生は、活字中毒で本が好きだ、といっていましたから、本でも読んだらど…

お詫び

寮の回線が不通となりました。したがって、残念ながら更新ができません。申しわけありませんが、しばらくお待ちください。今週末には回復すると思います。(T_T)

大きいことはいいことだ

ただヒマにまかせて、あちこち物見遊山に出かけているわけではないのである。一応ちゃんとテーマはあるのだ。 仕事に行ったのなら、休日は身体を休めてゆっくりしろ、などとときどき連れ合いから文句をいわれる。 心配してくれているのはありがたいが、異国…

塔に思いを……

六勝塔という、石で造られた五重塔がある。 その塔は、1336年、海を行き来する船の安全をまもる目印として建てられたそうである。しかし、今では役目を終え、海を見下ろす岬で静かに余生をおくっている、という。 何だかロマンが漂う話しではないか。と思っ…

返らない、なくしたもの

若いときはずいぶん欲張りだった。あれもこれもできると思っていた。今すぐできないものは、しばらくは引き出しにしまっておいた。そのころは、引き出しもたくさんあったように思う。 しかし、いつの間にか、引き出しにしまっておいたものにカビがはえて捨て…