2013-09-01から1ヶ月間の記事一覧

北アルプス発見伝(2)

北アルプスがあれば、南アルプスがある。ついでに中央アルプスというのもある。じつはそれぞれ、飛彈山脈、赤石山脈、木曾山脈のことである。 なんだかこの名前、社会や地理の授業を思い出すような懐かしさを感じないだろうか。あるいは人によっては、何か苦…

北アルプス発見伝(1)

山小屋といえば、まずい飯、湿った布団、狭いスペース、行列のできる臭いトイレ……と、イメージダウンになりそうなことは、たちどころにそれぐらい上げられる。 しかし山小屋というのは、飛び込みでやって来る者を拒むことができず(拒めば生死にかかわる)、…

思い込みの穴

外国人とかかわる活動をしていると、どうしても街で見かける彼らが気になってしまう。 肌の色や顔の骨格のちがいは見分けがついてわかりやすいが、中国人や韓国人など、東アジアの人たちは話していることばを聞かなければ見分けがつかない。 鈍感な僕もこれ…

愛の力か?

バーのカウンターの隅でひとり酒を飲む。思索にふけり、グラスをぼんやりと見つめ、思い出したようにときどきフフとわらいほほをゆるめる。 男の哀愁がただよう、こういうシチュエーションに一時あこがれたこともあった。……ま、バッカじゃない? といわれそ…

月夜のコンサートにひたる

久しぶりにコンサートに行った。 デュエットで演奏するのは、まもなく中年にさしかかろうとするルーマニア人男性と、若い日本人女性である。……この組み合わせ、どんなメロディをイメージするだろうか? じつは、2人が手にしている楽器は「尺八」。師弟関係で…

7年後の思惑

心情的にはイスタンブールがよかった、と思っていたくちである。やはり、一度も開催したことがない国(地域)を優先させるべきだろう。 東京に水を差すつもりはないが、この前やったじゃないか、という思いがしないでもない。とにかく、一国の首相がウソまで…

忘れたことにする

こんなに早く涼しくなっていいのか、と思うくらい、ここ最近は過ごしやすい。何だか少しさみしく感じるのは、いかにも初秋の感傷である。 あれほど暑さに苦しんだはずなのに、あのハイテンションだった夏の天候を懐かしく思うのだから勝手なものだ。いくら気…

ストラップの行方

ガラケー、と呼ばれる携帯電話の肩身がせまくなってきた。 今やどこを向いても、人々はスマホを片手に、もう一方の手の指で画面をちょろちょろ操作している。電車の中などでみな一様に同じ動作をしているのをながめると、見事ではあるがある種不気味でさえあ…

気になるのです…よろしく

そういえば、「よろしくお願いします」がよくわからない。 いつだったか、日本語学習者から「どういう意味ですか?」と聞かれたことがある。むこうは初級者だったので、それは自己紹介のときの最後にいうことばだよ、とおしえた。とりあえず限定的に、そうお…