2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

食べ物はどこから来るのか

スーパーの食料陳列棚が空っぽになっているのを見ると、ちょっとぞっとしないか。震災と原発事故直後のテレビの画面には、そんな状況が映し出されていた。 買いに行けば食べ物はいくらでもある。それが幻想である、というのは薄々気がついている。ジワジワと…

骨身にしみる夏

いよいよ暑くなってきた。若者が発散する熱気で、教室はすぐにサウナ状態となる。ーーこの場合の熱気とは、授業の熱気ではなく、若者が発散する体熱のことです。残念ながら。 先日、うだるような蒸し暑い日に、学生からエアコンの使用を求められた。学校側に…

赤と垢の問題

やっぱり赤である。もっとも、中国では赤より「紅」が一般的である。 赤は、革命を象徴する色である。だから、国旗はご存じのとおり。 結婚式などの慶事は赤が基本。結婚式衣装の店は赤一色だ。目が痛くなる。結婚式に黒の礼服など着ていこうものなら、のの…

Intermission

昨夜は、蚊と暑さに悩まされてよく眠れなかった。しかも、車窓からなだれ込む風は、ほこっりぽい熱風ときている。バスは片側3車線の道を豪快に飛ばす。例によって乗り心地は最悪だ。 泉州の北東へ1時間半、涂嶺鎮でバスを乗り換える。車両のグレードがさらに…

冷や汗を重ねる

「重ねる」と「繰り返す」はどうちがうんですか? と聞かれた。これは境界があいまいだけど、一応の説明はする。 「……なので、『失敗』の場合は『繰り返す』を使ったほうがいいですね」と答えると、「先生、辞書には『失敗を重ねる』になっていますよ」とく…

カメラ小僧の日々

このブログには毎回写真を載せているが、いつもカメラを持って外をぶらぶらしているわけではない。これでも、撮影するときにはかなり気をつかっているのである。 泉州は、省内では一級の観光地ではないので、カメラを下げた観光客を見ることは少ない。商業撮…

“マナー” を辞書でひくと…

これまではずっと、折々に新しい相棒と付き合ってきた。別れるときも、さほど忸怩たる思いはなかったが、中国へ渡るときはやはりちがった。 捨ててきたのだ。正確にいえは売り飛ばしてきたのである。 ーー車のことである。中国へ渡るときに車を処分した。頼…

躾が気になるおじさん

通りを埋め尽くすナイロン・ジャージ軍団。毎日、昼と夕方に発生するので、なるべく出くわさないようにしている。 近くに中学校がある。生徒たちは、男も女もみな同じ服を着ている。いわゆる制服であるが、それがナイロン・ジャージなのである。 なんという…

ノイジーな人々

なんとなく会社に来てしまい、仕事をした。なんていうのは、ワーカホリックの会社人間である。 どうせ雨で出かけられないから、学校に来てしまい、来週の授業の教案をつくった。ていうのは、今日の僕である。 なんだか寂寞感がにじみ出てきそうではある。で…

こちらの事情を忘れてはいけない

週に一度出張授業で通っている、経済貿易関係の専門学校のクラスで「麻疹(はしか)」が流行している。症状が少し重くなって、長い間休む学生もいる。 麻疹は日本でも流行するので、ワリと身近に感じるが、おそらくここでは日本でなじみのない病気も多いこと…

行きたいのは山々だが…

八日間つづいた雨がやんだ、かと思うと夏のような暑さである。夏が来れば思い出す、はずの尾瀬も、異国にいるとつい、思い出すのを忘れてしまう。 その尾瀬だが、今や世界的知名度となった「フクシマ」県の南西部に一部からんでいる。このような希有な自然に…

無法地帯を行く

道を歩いていると、前方からやって来たバイクや自転車、三輪リキシャーとよく “お見合い” しそうになる。 引きつけられるように、どうしてもそうなってしまうので、自分のよけ方に問題があるのだろう、とずっと思ってきた。 ところが、最近ある法則を発見し…

あやまちは絶えず

こうやって、世のため人のためにならない駄文を毎回書きつらねているが、これでもかなり気をつかっているのである。 たとえば表記の問題。漢字とかなのバランスとか。なんでも漢字に直して書いてしまっては、とても読みづらい文章になってしまう。一定の基準…

紛争の種は尽きず

ウサマ・ビン・ラディンが殺害されたという。テレビでは、アメリカやイギリス市民の喜びを伝えている。狂喜乱舞している姿も映し出されている。 あちらこちらで賞賛の声が上がっているが、人を殺して喜ぶ人の姿というのには、どうしても違和感を感じてしまう…

雨の日は “无聊”

この3連休はどうやら雨である。演歌に出てきそうなしっとりとした雨ならいいが、昨日などはずいぶん暴力的な降りだった。 しかし雨は、街に漂っている埃を洗い流してくれるので、たまには悪くはない。 天気がいいとこの町は埃っぽく、寮の部屋のなかにもいつ…