カメラ小僧の日々

 このブログには毎回写真を載せているが、いつもカメラを持って外をぶらぶらしているわけではない。これでも、撮影するときにはかなり気をつかっているのである。
 泉州は、省内では一級の観光地ではないので、カメラを下げた観光客を見ることは少ない。商業撮影の現場をたまに見かけるが、僕のような撮影者はおそらくまれだろう。
 それだけに、カメラをかまえて撮影している姿はかなり目立つ存在である。たとえば、地元の人が行く名所、観光地あたりならあまり問題はない。寺院や廟なども、撮ってはいけない区域さえ注意すれば大丈夫である。
 ところが、地元の人々の生活圏では非常にむずかしい。国民性(または省民性)もあるのかもしれないが、スナップ撮影にはまったくといっていいほど応じてもらえない。
 まあふつうは当然だろう。いきなり、写真を撮らせてくれ、といわれて、はいどうぞ、というのは虫がよすぎる。僕だって写真を撮られるのはあまり好きではない。だから、気持ちはよくわかる。
 それがいけないのだろう。気持ちがわかってしまうので、そうだよね〜、とすぐ引き下がる小心者の自分もいささか情けない気もする。
 それともうひとつは、言葉の問題。つまり、うまいこといって撮らせてもらう言語能力がないのである。あまりねばると、怪しい外国人扱いされ、周りの人たちがどんどん集まってくるかもしれない。大声でののしられるかもしれない。痰も飛んでくるかもしれない。
 かように撮影はなかなかむずかしい。静物を撮っている限りはあまり問題はないが、それだけではおもしろくないところがまた撮影者の欲深さでもある。
 あ、じつは静物も問題があるのである。公安、軍事関係の施設、区域は撮影禁止である。とくに、港湾付近は要注意だ。つまり、空港や港。軍事区域との境界があいまいな所が多いのである。
 日中関係が良好なときは、あまり神経質になることはないと思うが、ひとたびこじれたときがやばい。
 でも、異文化というのは被写体に困ることがない。(^-^)
(photo:開店の日)