2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

まくらについて

「枕」は人生を左右する。といってしまえば、大げさだろうか。 しかし、人間は一日8時間の睡眠が一般的だとすれば、人生の3分の1の時間を枕とともに過ごしていることになる。 つまり、枕は生きていくうえで必要不可欠なアイテムであり、枕のない人生など考え…

ときには映画館通い

小津安二郎が、世界的に再評価されているようだ。黒澤明や溝口健二にくらべれば少し遅かったような気もするが、それは彼の作品が少し地味だったせいもあるのだろう。 しかしかくいう僕は、恥ずかしながら小津の作品を観たことがない。 じつは、映画『東京家…

冬の過ごし方

「冬はスキーに行くのが楽しみです」と、先日インドネシア人の学習者がいった。 スキー? あ、そうか。シーズンだな。と、記憶の底に埋もれてほこりをかぶっていた「スキー」という単語を、大急ぎで引っぱり出した。 だから、「スキーねぇ……滑れるの?」と、…

知らないイスラムの世界

アルジェリアの人質事件が長びいているが、一刻も早い収拾を祈るばかりである。 ーー僕たちは一般的にイスラム世界に対して、「怖い」とか「不可解」とかいうステレオタイプなイメージを抱きがちである。 それは、マスコミなどメディアのせいにほかならない…

森を歩く男は怪しいか

若いころの会社員時代はだいたい年中忙しくて、貴重な休みの日は追い立てられるように、何かをしに出かけた。 ある種強迫観念にも似た、余暇絶対有効活用的な考えに支配されていた。だからとにかくアウトドア派の僕は、天気がいい日はことさら落ち着かなかっ…

脱原発はどこへいったのか

アベちゃんが登場してから円安が進み、日経平均株価も急上昇している。投資家は、久しぶりに希望に満ちた新年を迎えたことだろう。しかし今のところはどうも、政権への期待からくる「ムード」が先行しているようだ。 ーーなどと、エコノミストのようなことを…

不都合な初体験

久しぶりにカレーが食べたいな、と思って行きつけの店へ行くと、休みだった。あるいは、今日こそ髪を切るのだ、と思ってなじみの理容店へ行くと、月に一度の火曜定休の日だった。 などというのは、マーフィーの法則である。ときどきいろいろなケースで見事に…

多国籍新年会

日本語を学ぶ学習者はたいがい若者である。留学生、研究生、研修生がほとんどである。 おしえる者と学ぶ者の関係、つまり対等な関係ではないうえに、国籍はちがうし年齢差もあるので、意気投合することなどまれである。ようするに「一線を越える」ことがない…

正月という感覚

年末年始というのは、瞬く間にあわただしく過ぎていってしまう。正月ぐらいゆっくりしようと思っても、気がつくと明日から仕事。いったい何をしていたのだろう、とハッとする。 しかし、それは凡人の時間感覚。凡人の時間の流れは一本しかないからだろう。非…

Heavy(蛇)な年、2013年

ペットとして蛇は飼育が楽らしい。種類にもよるだろうが、少しぐらい長く放っておいても平気だし、来客時には部屋の隅でじっとしているらしい。 散歩に連れ出す必要もないけれど、飼い主の気持ちとしては犬や猫とおなじように、人に自慢したくなるときもある…