アホな国の交通事情
北陸新幹線が開通すれば、東京へのアクセスがよくなる。
そりゃ〜そうだが、今までより費用もかかり、結局時間を金で買うことになる。しかも在来線特急はなくなるから、飛行機か新幹線かの選択になる。
ならば高速バスはどうかといえば、低コストの移動手段として残るだろう。
ほぼ全便が夜行だから、夜のうちに移動できて一石二鳥である。しかし、どうもバスというのは寝心地が悪い。
慣れの問題かもしれないが、寝台列車のように床がフラットにならないところがどうもいかん。
それだけではない。バスって揺れが不規則だから、どうも安眠できないのである。
さらに付け加えれば、軌道走行ではないバスというものに、完全に身をゆだねることができないのである。
生殺与奪の権を運転手に握られていると思うと、どうも落ち着かないのだ。もちろん、運転手はそんな気持ちで仕事しているわけではないがーー。
そして、バスでいちばん困るのは、相席である。3列独立シートなら問題はない。しかし、2列2列のスタンダードなシート配列では、一人旅の場合、相席の問題がつきまとう。
とくに夜行ではすごく困る。妙齢の美女と太ったオッサンのどちらかを選びなさい、といわれると、それは究極の選択である。なぜに究極かといえば、いわずもがな、双璧だからである。
まあ近ごろは、バス会社もそのへんは多少配慮しているようで、妙齢の美女の線はほぼないと思われる。残念だ。
高速バスは、じつは中距離がとても快適だ。ここからなら名古屋、京都である。昼行便はやはり安心である。しかも、安くて乗車時間も適度である。
昼行便バスのよいところは、車窓が楽しめることだ。新幹線はそれができない。スピードに人間の脳がついていけないし、トンネルも多いから、あれは移動の手段と割り切るほかはない。
北陸新幹線が開通すれば地元の人はうれしいかというと、じつはそうでもない。在来線がJRから切り離されるから、日常の足がとても不便になるのである。
……なんて、のんきに交通事情の話しなどしているうちに、明日「特定秘密保護法」が施行される。アホな国だよ。(-_-;)