ほくそ笑む人々

 衆議院選挙のことを書こうと思ってぐずぐずしていたら、いつのまにか選挙が終わってしまった。
 ぼくのようなおろかな市民が、投票に行けよとか、棄権するなよとか(いっしょか)、あのアホな巨大政党とコバンザメ政党に入れるなよとか、宿題しろよとか、歯を磨けよとかいったところで、いかほどの影響があるのか、と思っていたからである。
 やっぱり常日ごろから、政治の話しをしないといけないのではないか。政治は生活である。オザワ様のいうとおりである。
 そのオザワ様が最近ではまともに見えるのだから、世の中ずいぶん右に寄っていったものだ。彼も危なかったが、当選した。よかったなぁ〜。
 昨日は、雪のちらつくなか投票所へ行った。このお寒いのに、ジジババの姿が目立った。若者はチラホラ。だからやっぱり、たいへんなことになった。
 自民党に洗脳された年寄りが、悪天候のなかものともせず投票に行ったのである。律儀である。
 彼らの、国民の権利を行使する、という行為はまことに尊い。そんな、思考停止の連中をうまく取り込んでいる自民党もたいしたものだ。
 さてこれからどうなるのかーー。
 早晩アベノミクスはぽしゃると思うが、厚顔無恥な与党はまた、選挙の争点になかったことや公約しなかったことをどんどん進めていくだろう。
 最終到達点は憲法改定。そして、戦争の準備を着々と進めることだろうと思う。アメリカのように、軍需産業が経済を引っ張るような国になるのである。
 ということは、常に戦争に加担していなければ国が立ち行かない、ということである。これまで味方だった国や人々が敵に回るのだろう。
 かつて日本には、中流意識の人々が多数を占めていた。そして、豊かになり平和があたりまえになると、政治に関心がなくなっていった。
 手に入れたものが、そうかんたんに無くなるとは誰も思わない。だから、遠くのほうから黒い影がヒタヒタと近づいてきても気にとめない。
 そうやって今日まで来たのである。
 「民衆がものを考えないということは、支配者にとっては実に幸運なことだ」
 あのヒトラーの名言を思い出す。(;_;)
(photo:飛騨高山にて)