東京の疲労。東京で疲労。
お金やアイデアが泉のように湧いてくれればうれしいが、どこからこれだけの人が湧き出てくるのだろうか……と、渋谷を歩いていて思った。
僕のような田舎者は人の洪水に慣れていないから、すぐさま対向する者とぶつかり、あるいはお見合いをしてしまう。相手がそのスジの者ならややこしいことになりかねない。
しかし都会人は上手に人をよけ泳ぐように歩くから、僕とかち合わせするような者もまた田舎者かもしれない。
今の季節ならまだいいが、真夏や真冬は思考が低下、もしくは停止した状態で歩くのでさらに状況は悪化する。
つまり東京は、とても疲れるのである。とくに若者が好む街は、田舎のオッサンが近づくところではない。
最近感じるのは、都内を移動していて疲れたときに、ちょっと腰を下ろすところがない、ということだ。公園のベンチのようなものが、ところどころに設置されているとじつにありがたいけどなぁ、とときどき思う。
電車の切符を自販機で買うにも列である。ぐずぐずしているとうしろのイライラが伝わってきそうで、小心者は息が荒くなる。
そんな状況でまちがえて切符を買ったこともある。まあ、中国の切符売り場の地獄絵図を思えば平和なものだがーー。
高いビルも増えた。ついつい地震を心配してしまう。ビルの上階に昇れば、不安がよぎり落ち着かない。下からビルを見上げれば、つい首筋に手をやってしまう。
外国人が増えた。人種によっては日本人と見分けがつかず、聞き耳を立てるとアジア人だったりする。さすが国際都市。いや、円安効果か。
アベノミクスも悪いことばかりではないかもしれないが、田舎のオッサンにとってはマイナス効果だ。あれは一部の連中のための政策である。
地方の町の商店街は閑古鳥が鳴き、街行く人もまばらだ。へたにキョロキョロしようものなら、不審者あつかいされかねない。
東京一極集中ーー。人も資本も集中し、格差はさらに大きくなる。
ちゃんと投票しましょう。自民党以外に。(__;)
(photo:東京都庭園美術館にて)