2012-01-01から1年間の記事一覧

カラスの都合

集会(前記)の前日、時間があったので代々木公園へ行った。東京に住んだことはないが、仕事やプライベートではけっこう足をはこんだ。でも、代々木公園ははじめてだった。 その日も午前中からぐんぐん気温が上がっていた。広い園内は、コンクリートの熱気か…

7.16 代々木集結

手元の温度計がついに42度を差した。炎天下の日向なのでかなり暑いだろうな、と思っていたがまさか40度を超すとは。ときおり通る風が、わずかな救いではあったが。 16日、東京代々木公園。どこからこれほどの人が集まってくるのか。メイン会場の広いスペース…

梅雨空を見て眉をひそめる

集中豪雨による被害がまた続出している。つくづく自然災害が多い国である。明日は我が身、という意識を忘れてはいけないだろう。 梅雨時期なので、うっとうしく寝苦しい夜もある。昨夜などはたびたび目を覚まし、ぶつ切りの睡眠の間に次々とショートストーリ…

山へ行く人

「山ヤ」っていうことばがある。 僕の解釈でいえば、「登山家」や「アルピニスト」より格下的イメージの登山者のことである。とくに派手な経験や記録を持っていないが、とにかく山が好きである。 有名登山家が、へりくだって自分のことをそう呼ぶこともある…

再起第1戦

振りかえれば2009年9月、福井の日野山へ登ったきり山へ行っていなかった。中国へ行っていた、という事情もあるが、ほぼ3年ぶりの山だった。 今日、梅雨の晴れ間を利用して、北飛彈の籾糠山へ行ってきた。 マイカーを運転して、北陸自動車道から東海北陸自動…

デモと行列

およそ行列というものが嫌いである。 ラーメン屋にはけっして並ばない。家族が好きだとはいえ、できればねんりん家にも並びたくない。駅のホームもさけたい。テーマパークのアトラクションなど論外である。 しかし、意に反して中国ではけっこう並んだ。あの…

唐突に、ブームについて

ティンバーランドというアメリカの靴メーカーがある。数年前から、日本の男子高校生の間では人気のブランドである。 しかし、彼らが好んで履くのはどうも特定のモデルのようである。それがまたさほど安くもない。 クソ暑い夏場でも、その黄土色の革ブーツを…

デモは広がる。でも…

いつまでものんきにヨーロッパの話しなど書いている場合ではなくなってきた。 大飯原発再稼働をめぐっての首相官邸周辺のデモが、先週末で15万人(主催者側発表)規模にふくれあがった。 おとなしい日本人にしては画期的なことだろう。それだけ人々の怒りが…

旅先の人あれこれ

夏のヨーロッパを歩いていると薄着の人たちが目立つ。暑さには若干耐性がある僕たちに対して、寒冷地の人々はそれでも暑いのだろう。 肌の露出部分が多いと目につくのが刺青(タトゥー)である。本物なのか、いずれ消えるペイントなのかよくわからないが、と…

スマホの私的事情

バカなやつ、といわれてもいたしかたない。でも、自分のせいだけではないのである。 ケータイを替えた。つい数ヶ月前に、スマホに替えたことをこのブログにも書いたが、ヨーロッパに行く前にまた以前のような二つ折りタイプにしたのである。 じつは、替える…

フィンランドの真髄

森と泉、といえば、年配者が思わず口ずさんでしまう往年の名曲『ブルーシャトウ』を思い出す。GS(グループサウンズ)全盛時、ブルーコメッツの大ヒット曲である。 フィンランドは、国土の全域にわたって大小さまざまな湖沼が散らばる、まさしく「森と泉(湖…

あいまいなヨーロッパの私

僕の背丈は176cmほどなので、日本ではけっして小さいほうではない。しかし、あたりまえだが、ヨーロッパの国々を歩いていると、どうやら中の中ぐらいのようだ。 さほど胴長短足でもないつもりだが、彼らの足の長さと比較する気は起きない。もちろん東洋人の…

奥深き歴史の町

植物系のナチュラルグッズの店をのぞくと、いきなり中国語が飛び込んできた。通りはいたって静かだったのだが、せまい店内は中国人でごった返していた。 富裕層のトレンドなのだろうか。それにしても、ここはほんとうにプラハか、と思うほど中国パワーが炸裂…

スラブ語圏往来

能力の問題はあるが英語は、最悪、単語をならべればたいていわかってもらえる。 ヨーロッパもそれでOKだろう、と思っていた。ところが、チェコやスロバキアではまったく通じないことが多い。スラブ語圏だからだろうか。 英語とスラブ語は語源がちがうので類…

ブラティスラバ入門

プラハ中央駅で列車に乗った。日本のような改札はなかった。ましてや、中国のような手荷物X線検査や乗るまえの検札もなかった。 そういえばプラハのトラムでも、切符は車内のセルフ改札機で時刻を刻印するだけだ。あとで切符を回収したりもしない。ヘルシン…

チェコスロバキアとの出会い

学生時代の友人A君は、僕と正反対の性格だった。 ハンドボールで鍛えた体型はがっしりしていて押し出しが強く、それでいて嫌みがなかった。豪放磊落かといえば感性も豊かで、体育会系的なにおいはしなかった。 ふとしたことから趣味が同じということがわかっ…

日本人の居場所

気持ちのどこかで、いつも放射能汚染を気にしながら生きていかなければならない日本をのがれて、いっとき安息を得たい、と思うほどノーテンキではないつもりである。 じつをいうと、日本人は石持て追われるのではないか、などと本気で思っていた。 まあ、実…

プラハの道

フィンランドという国に入国したが、入国審査ではEUに入国したことになるのである。わずらわしい入国カードやビザは必要なく、パスポートを提示して2〜3の質問にこたえるだけでOKだった。 入国(EU)の目的は? どこの国へ行くのか? 日数は?―― 僕は、チェ…

フィンランド語という壁

英語はたいがい通じるが、現地の人々の日常会話はフィンランド語である。まあ、さっぱりわからない。街のあらゆる表記もフィンランド語だ。併記があっても、おそらくあれはスウェーデン語だ。 フィンランド語はウラル語族だから、英語とは言語のグループが根…

ヘルシンキにて

ヘルシンキでみる外国人ツーリストは多国籍だが、ロシア人、中国人が目につく。日本人は少ないが、スオメンリンナ島では中高年の団体とすれちがった。 今日は写真を少し。最初の2葉はヘルシンキ市街。あとの4葉は、世界遺産のスオメンリンナ島にて。

北欧の夏

今どき「ペンパル」ということばを知っている人も少ないだろう。文通友だちのことであるが、もう死語といってもよさそうだ。 学生時代ひょんなきっかけから、フィンランドの女性としばらく文通をしていた。たしか少し年下だったような気がする。 もちろん英…

「大丈夫」の心理

爽やかな香りが鼻腔をかすめると、妙齢の女性が、僕のわきを急ぎ足で追い抜いていった。とそのとき、妙齢の女性は「あっ」と小さく叫んで前のめりになった。 僕は思わず「大丈夫ですか?」といって、その妙齢の女性に駆け寄った。 ――というシチュエーション…

「親友」再考

札幌に住む同年代の知人は、去年ひとりの友人を亡くした。そして、亡くしてからあらためて、自分の大切な友人だったことに気がついたらしい。 彼は亡くした友のことを、親友だったかもしれない、といった。それをきっかけに「親友」というものについて考えは…

小樽で観光地について

たとえば、電車に乗って車窓からながめる風景は、全国どこへ行ってもだいたい同じように見える。とくに都市部はそうである。 鉄道が民営化されJRになってよかった点は、会社ごとに特徴が出てきたことである。車両やサービスが多様化して、利用者の楽しみがふ…

ライラックの香りと街の香り

いろいろな作家のエッセイなどを読んでいると、旅先やその移動中に原稿を書いたりするシーンが登場する。それはずいぶんカッコイイなと、自分には関係ないながらも、そう思っていた。 今札幌にいる。じつは昨日の昼、ホテルに着いてからパソコンを開いて夕方…

見張り塔に登る

山へ行きたいと思いながら、いつのまにかずいぶん遠くはなれてしまった。あわてることもないのだが、少しブランクができてしまったので、とりあえず山適応力の劣化が心配である。 若いころはとにかく頂上に立つことが目的だった。僕のような渡世術では、とて…

ネットは便利だけどさ…

アマゾンは便利なのでついつい利用してしまう。でも、本はほとんど買わない。本は本屋で、手にとって買うにかぎる。通販では、本を買う楽しみがないからである。 でも、地方の本屋では手に入らない本はしょうがない。通販を利用する。本屋で注文したところで…

働くということ

依頼された数少ない仕事が進展せず、このごろは滞っている。そのせいか、脳の血液も滞っていて、ビールと飯と漫画にしか反応しなくなってきた。 原因は、原稿になるデータのやり取りにある。客からの原稿を待っていて、しびれをきらせて問い合わせすると、先…

プロコフィエフが残したもの

子のために美田を残しても、たいていロクなことにはならない。得てして子は、親の想いよりもその実利に感謝しがちだ。だから、道をまちがえてしまうのだろう。 子を想わない親はいないだろう。 たとえば、ロシアの作曲家プロコフィエフは、我が子のために『…

人類の命題と向かう

僕たちは、未来を予測できないが、過去に学び未来にそなえることはできる。しかし、何の前触れもなく突然やってくる未来もある。 ある晴れた(晴れると予想される)日に山へ行く予定を立てた。それで、前日は全国的な休日だったが仕事をした。朝からパソコン…