ジムは恒例か? 高齢化?

 スポーツジムに通っている。休会していたのだが1カ月だけ解いて、週に2〜3回、あれやこれやの運動をしている。
 1年ぶりに各種マシーンを使ってみると、すべて1年前の実績を大きく下回っていたのには愕然とした。
 やむをえまい。毎日の仕事と生活に追われて、運動らしい運動などしてこなかったから当然だ。痩せたから、とくに上半身の衰えは目も当てられない状態だった。
 鏡に写った我が勇姿の貧弱さに、自分でも思わず苦笑してしまう。猫背の一反木綿のようであった。以前と同じ数値設定でマシーンを使っても、すぐさま音をあげる始末。
 あまつさえ、直前にそのマシーンを使ったおばさんの設定より甘いとなれば、男をやめたくなってしまう。
 ところが、ここ1カ月でほぼ元の状態にもどった。さすがだ。と、自分をほめるわけにもいかない。元々標準体格より貧弱なのだから、喜んではいけないのであった。
 こうして久しぶりにスポーツジムに通ってみて、気がついたことがある。会員層である。圧倒的に中高年というか、男女とも60歳以上のような方々で、ジムはとても繁盛しているのである。もっとも、平日ならそれもそうだろう。しかし、休日もやっぱり会員の平均年齢は高い。
 経営側の営業努力のたまものなのか、あるいは日本の社会そのものを象徴しているのかわからない。元気な方々が、さらに身体にみがきをかけるべく、ジムで汗を流している。
 ひとつの産業がそうやって潤っているのはけっこうなことかもしれないが、こういう元気な人たちが、ジムに限らず図書館や本屋、郊外の大規模店舗でたくさんみられる。自分を棚に上げてなんだが。
 もちろんそれは悪いことではなく、彼らに責任はないが、そういう光景をほほえましく見ることができない。
 どうしても忸怩たるものを感じてしまう。でも、これが今の日本だろう。
 “我が亡きあとに洪水は来たれ”。故斎藤茂男の名著ではないが、やって来るとわかっている洪水には、できれば遭いたくない。しかし、それほど猶予はないようである。(;O;)
(photo:奈良公園にて)