オリンピックはおもしろいか?

 リオ・オリンピックが終わった。次は2年後の、冬季オリンピックサッカーワールドカップ(以下W杯)である。
 2年なんてあっという間だろうから、気がついたら平昌(韓国)で開会式をやっていた、なんてことになりかねない。
 ーーまあ、老人の時間感覚は置いておこう。
 オリンピックがサッカーW杯とちがう点は、その基本精神が「平和の祭典」である、というところである。
 しかし最近は、へ〜そうだったのか、と思うくらいちがう方向にいっているような気がする。クーベルタン男爵が地下で泣いておるぞ。
 まず問題は、メダルである。そのために選手は、あらゆる手立てを講ずる。ときにはクスリにまで手を出し、国籍さえも変えてしまう。ビジネス化が著しい。
 もうひとつは、ナショナリズムである。とにかく一国を背負って戦う、っていうのはカッコイイではないか。わかりやすいしね。
 しかし、国民から嫌われているのになぜかいまだに要職についている、どこかの元首相が「君が代」を歌えと強要したり、リオの閉会式にアベシンゾーが現れたりと、スポーツと政治がベタベタである。
 じつはぼくは、リオ五輪の中継はあまり見なかった。サッカーは早々と敗退したし、積極的に見たのは卓球ぐらいである。
 まあ、ファンだからしかたがないよなぁ。女子チームね。ついでに男子も見たけれど、卓球のおもしろさを再確認した。
 しかし、テレビの「ニッポンがんばれ!」には閉口である。じつにうっとうしく疲れるのである。
 日本選手がメダルをとれば少しはうれしいが、競技そのものがおもしろければそれでいい。むしろ、外国選手の背景など知りたいと思う。
 金メダルをといれなかったといって、あやまる必要はない。選手は、誰にあやまっているのだろうか、と思ってしまう。(*_*)
(photo:紅葉が始まっていた。焼岳にて)