世界記録はインチキかも

 シャラポアがドーピングだって。えっ、まさか?……と思うほどウブではないが、いささかの驚きはある。ちょっとファンだった(過去形だが)もんでね。
 たまたまシャラポアは見つかってしまったが、ドーピングの問題はおそらくスポーツ界全体に蔓延しているのだろう。
 ついこの前だって、ロシアの陸上界が挙げられたところだ。こわもてプーチンは、それがどうした、という態度で意に介さない態度だったが……。
 陸上ついでにいえばアフリカ勢、とくに躍進著しいケニアに疑惑がもたれている。中国の選手がやり玉に挙がったのもそれほど昔ではない。
 旧東ドイツ国威発揚スポーツ全般、国家ぐるみでやっていた、というのも事実のようだ。
 アメリカ大リーグはもちろんのこと、巨大ビジネス化するスポーツの世界ではもはや、ドーピングは公然のシークレットのようである。
 まあ、正直者はバカをみる、という状況になっているのではないだろうか。サイボーグに生身の人間は勝てないからな。
 こうなると、勝者はほんとうに強かったのか、世界記録は「サイボーグ」の記録ではないか、などということになる。試験でカンニング、コネで出世するようなものである。何だかアホらしい。
 オリンピックは、最も怪しいスポーツイベントになりそうな気配だ。
 とにかくおいしいイベントだから、競技種目がやたら増える。そのうち、雪合戦やドッジボールだってオリンピックに出場できるかもしれない。
 いや、儲かるとわかればほんとうにそうなるよ。今から鍛えておけばオリンピックに出られるかもしれない。
 もしそうなったら、記録など競うのはやめにしてはどうだろうか。「大運動会」でいいではないか。パラリンピックはそういう雰囲気だよね。
 科学や技術が発達すると、武器や兵器でもそうだが、人間はその効果を試したくて必ず使ってしまうものなのだろう。
 しかしシャラポアは、何もドーピングしなくとも、あの奇声が相手に脅威をあたえているからそれでいいじゃないんかなぁ。(^^ゞ