パンツと2月の過ごし方

 ぼんやりしていたらもう2月も終わりなのである。振り返るとこのブログも、今月は更新があまりないことに気づいた。
 いったい何をしていたのだろうか。ああ今日は寒いなぁ〜とつぶやき緩慢に身辺雑事をしている間に、ああもう夕方かぁ〜といってビールを飲む。という毎日だった。
 いや、それでは身も蓋もない。たしかに特別忙しかったわけではないが、つまり記憶に残るような象徴的というか、料理でいえばメインディッシュがなかったのである。
 「真実は細部に宿る」という考えでいけば、2月のチマチマした雑多なことにもそれぞれ意味はあったのだろう。
 たとえば山用のパンツを買ったとか……。パンツはズボンのことではなくて、下着のアレね。
 低山から雪が消えて、そろそろ春山シーズンとなるので山装備を点検した。
 あの手のものはヘビーデューティに作られているので、使用頻度や条件にもよるが、とても丈夫なのである。ーーパンツもそうだ。
 これまではいてきたものはさすがにすり切れてきていて、3枚所有しているすべての生地が薄くなってきていた。
 このまま使用していると、行動中に深刻な事態を起こす可能性があるので、今のうちに買っておくことにしたのである。
 で、その手の店に行ったわけだが、最近のパンツって「薄くて暖かい」とか「薄くてベタつかない」というような、基本的には軽量でそのうえに各種機能を付加している製品が多い。しかも、前の「穴」がないタイプも出回っているから油断できない。
 握ると手のひらに隠れてしまうような、軽量コンパクトなパンツ。たしかに、プロの世界ではこういうものも必要であろう。それは理解できる。
 しかし、中高年の無雪期ハイカーにとって、パンツに求める機能はべつのところにあるような気がする。
 それはまったく特別な要求ではない。日常身に付けているやつの生地を、ポリエステルにしてくれればそれでいいのである。
 そう考えるに至ると、高価で使い勝手が悪い山用よりユニクロのポリエステル素地のもので十分なのである。
 どうです、けっこう深い思索の末に画期的な結論を得たと思いませんか。
 もちろん、パンツの問題が2月のハイライトだったわけではない。そういう些末ないくつかの問題と格闘したわけである。
 ただね、うっかり最新の山用パンツを一枚買ってしまったのよ。これまたうっかり足を通してしまったので、返品する勇気もないのである。(;O;)