しばらく猫に会わない
フィットネスジムで久しぶりに走った。心配だったが、その割にはある程度のキョリを走った。多少息はあがったが、ちょうどいい汗をかいた。
思ったほど衰えていなかったではないかとほくそ笑み、いつものように風呂に入った。そして、いつものように休憩コーナーのソファに腰を下ろし、本を読みはじめた。
ところがしばらくすると、脳ではなく身体の奥から何か指令が出たかのように、ゾワゾワとした脱力感が全身を覆いはじめた。
まもなく本への集中力は失われ、全身の力がソファに吸い取られたように身動きができなくなった。そして、本が手から離れると同時にモーレツな睡魔に襲われた。
周りの声や音に気がついて覚醒したが、どれだけの時間そうしていたのかはわからない。まあ、せいぜい数十秒から数分だったような気がした。
しかし、まさか気を失っていたとは思えない。身体の重さはそのままだったが、ぼんやりと現実を受け入れている間に、ゾワゾワの虫はやがて身体の奥に引っ込んでいった。
いや、ちょっと危ない体験だったかもしれない。やはりブランクは、きっちり身体に作用しダメージを引き起こしたのだろう。
トシを考えれば、ブランクの後は「ならし運転」からはじめないといけなかった。
困ったことに気持ちはなかなかトシをとらないから、それは「成長していない」と同意語かもしれないが、心身のバランス差はときどき思わぬ落とし穴を用意する。
アンチエイジングに興味はないが、トシとともに、精神が先走ってつまずかないような用心深さが必要なのである。
そういえば、最近猫に会っていない。猫欠乏症である。
まあ、なんで唐突に話しが猫なのかと、という節操のなさをとりあえずお詫びします。
こじつけていえば、僕にとって猫は「またたび」なのである。
猫に会いたいにゃ〜、という欠乏感からくる若干のストレスが、心身に影響しているのではないかと、最近は思うのです。
たぶん、変ですねぇ〜。いや、変だにゃ〜。(^_^;)
(photo:京都、豊国神社にて)