とりあえず新幹線で

 東京の話しをするのだった。
 それで今回は、北陸新幹線を利用した。
 新幹線に関しては工事の問題はともかく、開通すると在来線がJRと切り離されるので、僕としては敷設には全面的賛成ではない。
 実際、北陸本線はいくつかの会社に分断され、予想どおり運賃が値上げされた。当然、JRの在来線特急も廃止されたので、場合によってはとても不便になった。
 たとえば、富山の人が関西方面へ行くときは、必ず金沢駅で乗り換える必要がある。
 しかも金沢駅までは、近ければ安いローカル電車で移動できるが、遠くなれば新幹線を利用することになる。そうすると、高い新幹線料金が発生する。
 また、北陸新幹線の開通で、空の便が大打撃をうけている。とくに富山からの便の落ち込みが激しいようだ。
 航空会社も機材を小型化したり、運賃を値下げしたりして対抗しているが、利便性という点では新幹線にかなわない。
 確かに、運賃を比較すれば航空機利用のほうが今ではいくぶん安くつくようだが、初物に弱い日本人はどうしても新幹線に流れてしまう。
 交通手段の選択肢がなくなっていくのは、あまりいい事ではない。
 で、そういうところの気持ちの葛藤でちょっと迷ったのだが、やはり新幹線を選んでしまった。好奇心には勝てなかった。
 既設の新幹線同様、新幹線は速いので旅情はあまり感じられないが、これまでのように越後湯沢で乗り換えしなくてもよくなった分ずいぶん楽ではある。
 ぼんやりしているうちに東京駅に着いてしまうので、ドアトゥドアの感覚はちょっと新鮮だったかもしれない。
 東京への用向きは、とある集会に参加するためだった。しかしとにかく、街に外国人が増えた、というところがとても印象的だった。(*_*)
(photo:今回はあまり猫に会えなかったにゃ〜)