ダークサイドへの誘惑

 最近はどうもこの異形のモンスター(IS)が引き起こす、蛮行や挑発の数々が気にかかる。
 ほかのことを書こうと思うのだが、何か気持ちにひっかかりを感じてしまい、自分なりに区切りをつけないと次に行けないような気がしている。
 そうやって気にしてしまうということがまた、まんまと連中の思惑にはまることになるのだが、他人ごとと思えないのだからやむを得ない。
 しかし狂信者の集団は世界を陽動する術に長けている。
 拉致したり誘拐したり。あるいは、体制のスキマからこぼれた世界中の人々、マイノリティの心をとらえる巧みなPRをインターネットを通じて喧伝する。
 人間の持つ「陽」の部分をあざ笑うかのように、ふだんは心の奥底に隠れているダークサイドな感情を引っ張り出すような仕掛けをする。
 ひとつは、処刑の残酷な映像である。怖いもの見たさ、という心理は誰にでもあると思うが、こういう映像は別次元のものである。
 それを見るということは、一線を越える行為である。2度目になれば心理的抵抗が薄くなる。それを繰り返せばそのうち感覚がマヒしてしまう。
 人間のダークサイドに火をつけるマッチのような役目を果たし、見ること自体が連中の罠にはまることにならないか心配である。
 人間は平和に共存することができないのか、と専門家に問いかけても、たぶん「難しい」という答えが返ってくるのだろう。
 身近な小さな集団においてもイジメが絶えない現実を考えれば、どうも人間のDNAのなかにはそういうものが組み込まれているのではないかと思ってしまう。
 ひとりの空っぽ頭の僕が考えても何も解決しないが、少なくとも庶民が犠牲になったり、おとしいれられたりする動きには敏感でいたいが……。(-_-;)
(photoは次回から再会したい)