盆休みのあれこれ

 毎日メリハリのない生活をしていたら、ふと世間は今盆休みである、ということに気がついた。どうりで、走っているクルマは多いし、県外ナンバーもよく見かける。
 国外人もよく見かける。あ、外国人ね。しかしこちらは盆には関係ない。夏のバカンスってところだろうか。この暑い日本によく来たね。しかも、金沢くんだりまで。ま、でも、ウエルカムだ。
 ところで、外国人に英語で話しかけられたらどうしよう、と思っている日本人は少なくないだろう。そういう場面に遭遇すると、けっこううろたえてしまう、というのもよくある話しだ。
 以前は「外人」といえば白人系、という刷り込みが日本人にあったと思う。日本は、欧米先進国という「西」に追随し、そっちにばかり顔を向けていたからだろう。
 しかし彼ら欧米人は他民族であり、英語が母語の国は少ないのである。メジャーな言語からあげても、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語……と際限なくつづく。
 ところが残念なことに、大英帝国の陰謀で英語がなかば国際語化してしまっている以上、多様な欧米人も日本では英語を使わざるをえないのである。
 とにかくかつての日本人は、いきなりの英語攻撃におびえたものである。今は街で見かける外国人も増え、さほど緊張感はなくなったとはいえ、アジア系の興隆とともに中国語で話しかけられたり、というようなあらたな問題? も発生している。
 しかし考えてみると、英語などヨーロッパのほとんどの言語が属する「インド・ヨーロッパ語族」は、ずいぶん得をしていると思う。
 それぞれの言語が親戚であり、最悪でも遠い親戚関係なので、習得が比較的容易なのである。我々日本人が英語を習得するハードルの比ではない。
 ということは、語学学習に費やす時間、費用が決定的にちがう、ということである。とくに、英語の母語話者は、外国語学習などしなくてもいいのである。なんと不条理な……。
 なげいてもしかたがない。日本語も話者数からいえば、世界のメジャー言語のひとつなんだがなぁ。しかし、日本という国の存在と同じように、日本語の影響力もアニメや食文化など、限定的である。
 で、英語で話しかけられたらどうするか。
 わからなければ日本語で対応すればいいのである。あわてたり、卑屈になったりする必要はないと思う。おもてなしの精神からすれば、カタコトでも英語で返すことができればスマートだけれど。
 盆休みの話しが言語の話しになってしまったが、外国人より気になるのはクルマの多さである。というか、マナーがひどい。
 ウインカーを出さない連中、運転しながらスマホをいじっている連中、ぴったりくっついてくるやつ、鼻くそをほじっているやつ、帽子をかぶっている中高年(これは関係ないか……)は、何とかならんか。(-_^:)
(photo:根子岳登山道にて。2013年)