浴衣女子の季節

 この時期うっかり出かけると、いろいろな催しに出くわしてしまう。とくに夕方から夜は要注意である。
 昨日は富山方面にちょっと用事があって、夕方から電車で出かけた。クルマを使わなかったのには理由があった。電車の方が安上がりだからだ。
 いつのまにか高速料金のETC割引率が低くなった。まるでだまし討ちである。さらにこのところのガソリン価格の高騰である。足をかけられ、転んだところを踏まれたようなものである。
 じつはこの春、クルマを買い換えた。父親の形見のトヨタの小型車はあちこちガタがきたので、ついに手放したのである。13年選手だったからもちろん査定はゼロだった。
 新しいパートナーは、スバルのSUVである。もっとも、新車は手が出ないので中古にした。やっぱりスバルのエンジン音は落ち着くわぁ……などと少し「通」のようなこともいってみる。
 それはいいのだが、燃料消費率は著しく悪化した。何もスバルのせいではなく、たんにエンジンの大きさと車体の重量の差である。
 燃費を気にしてチマチマ乗れるか! といい放ち、ちゃぶ台のひとつもひっくり返してみたいのだが、うちのテーブルはかなりの重量なのですぐにあきらめた。
 ーークルマの話しをしてしまった。そんなんで、昨日は電車にしたのだが、そうするとビールが飲めるからありがたいのである。動機としては、どうもこっちだ。
 それで、道中けっこう浴衣姿の女子に出会ったのだ。どうやら花火の季節らしい。この時期は、毎週あちこちでやっている。
 以前は花火大会も貴重なものだったが、近年では食傷気味である。子どもが小さいころ一度近くまで見に行ったこともあったが、人が押し寄せるあの阿鼻叫喚地獄には閉口した。
 浴衣女子もそれなりに情緒があっていいものだが、着付けがおかしく、見るからに “郭のおんな” のような姿もちらほら。
 しかし、夜そぞろ歩きができるこの国の今は、ありがたいことである。遠くパレスチナウクライナの人々はそれどころではない。(*_*)
(photo:八方尾根にて)