悪い奴らの思考

 正しいことや正義(寄って立つところにより様々だが)を叫ぶ者は独善的思考におちいりやすく、柔軟性に乏しく、視野狭窄になりがちである。
 えてして、反対勢力の分析、研究をあまりしない。自分たちが正しいのだから、反論など認めん。どうしてわからんのかと、しまいには感情に訴える。
 ところが悪い奴は、相手をだまし籠絡させなければならないから、相手を徹底的に研究し策をろうする。ほんとうに悪い奴は、頭脳明晰なのである。
 さて、4月から消費税率が8%になった。
 よくいわれるように、消費税は逆進性が指摘されている。税率が一律であることから、生活必需品などは貧困層の税負担の割合が高くなる、という議論である。
 しかし、生活必需品であっても、富裕層と貧困層が手に入れる物は少しちがうような気もするがーー。
 それはさておき、政府、財務省増税攻撃は消費税だけではない。2013年からすでに、復興特別所得税、給与所得控除の縮小、国民年金および厚生年金保険料値上げ(〜2017年まで段階的実施)、年金受給額減額などがスタートしている。
 今年からは、消費税率アップに加え、高齢者健康保険料値上げ、復興特別住民税などがスタートし、年金受給額もさらに減額となる。
 来年は、相続税増税軽自動車税引き上げ、消費税率10%などが予定されている。
 そして2016年には、いよいよマイナンバー制度が運用開始となる。
 先日のマスコミ報道によれば、個人の金融資産もこの制度で管理すべきだと、某最高学府の御用学者が述べていた。
 予想どおりだ。個人資産をガラス張りにし、好きなときにいろいろな名目で課税して吸い上げようという魂胆であろう。
 各省庁や官僚(とつながる政治家)は、自分たちの既得権益は温存して、国民からしぼり取るのである。
 悪い奴らは日夜そういうことを考えている。(-_-;)
(photo:近江八幡にて)