当世オリンピック状況
わかりにくくてややこしくて、思うようにいかなくて、一向に我が暮らし楽にならず、というのが我々下々の日常である。
その点、スポーツの世界はとてもわかりやすい。勝つか負けるか、順位が出れば文句のつけようがない。
ソチオリンピックがたけなわである。4年に一度の真剣勝負。世界中からその道のプロが集結して口角泡を飛ばせば、いや、技を競えば、そりゃ〜おもしろくないわけがない。
羽生くんはやっぱりすごいし、スノボの少年たちもたいしたものである。気負いがないのである。
10代の若者に国を背負え、というのは荷が重い。お国のために、なんて思わなくていい。思った瞬間にミスをする。
何を勘違いしたのか、我がアベシンゾーはハニューくんに祝福電話をする。彼は何も日本のために演技したのではない。
見え見えの祝福パフォーマンスは、記者会見の冒頭という最悪のタイミングだった。というか、むしろそこをねらった演出だったのだろう。あざとい男だ。
ジャンプの葛西もすごい。いやぁ〜、このままでは僕もやはりいかんなと思う。で、ビールをちょっとひかえようかなどと一瞬考え、東の空を見上げ、ヒヒと笑う。
しかしここはとりあえず、アスリートの活躍に敬意を表して乾杯する。
そんなわけでマスコミは、日本選手の活躍を伝えてくれる。それはそれでいいのだが、他の国の金メダルをとった選手はどうしたのだ。彼らのことももっと報道してほしい。……と、僕などは思う。
ニューヨークタイムズが1面トップで、羽生くんの活躍を載せた。こんな芸当、日本の新聞にはできない。
これがアメリカの懐の深さだろう。欧米の報道機関は、やはり視野が広い。思考が大人なんだろう。
これからオリンピックも終盤戦。4年に一度はあんがい早くやってくるが、選手の4年間は長いだろうな、と考えながら競技を見ていると、国境などどうでもよくなるのである。
しかし、ソチとの時差はビミョ〜だ。(¨;)
(photo:兼六園にて)