選挙とアメリカ

 たぶんそうなるだろうな、と思ったらその通りになるところが、思うつぼというか日本国民の面目躍如だろう。
 どうもみんな、やっぱりJ民党が好きなんだな。離れられないようだ。いわば、DVの加害者と被害者のような関係である。
 まあ、仮にJ民党の過去の所業、じゃなかった、実績を認めたとしても、今のあの党は昔とちがうのである。つまり、右にしか曲がれない人たちだけしかいなくなったのある。
 みんなどうしても右にハンドルを切りたがるから、対向車は危なくってしようがない。したがって、小さな事故は日常茶飯事だし、大きな事故だっていつ起きるかわからない。
 昔はちゃんと左折できる人もたくさんいたのに……。だから今のJ民党は危険なのである。
 でも、あの低い投票率では民意を反映しているとはいえないだろう。どうして投票に行かないのか……。
 おそらく、行かない理由があるのである。そこをもっと分析して改善していかないと、いつまでたっても質の悪い政治家しか出て来ないのである。
 たとえば我選挙区でも、絶大な支持をあつめるJ民党の新人候補に対抗する、有力な選択肢がなかった。
 だいたい、落下傘のように舞い降りた知りもしない新人候補が、圧倒的に有利、などという事態は基本的におかしい。
 マスコミの、当落予想もやめるべきである。そんな事前の予想を見てあほらしくなって、人々は投票を棄権する。そして、おおむねその通りの結果となるのである。流される国民もどうかと思うが……。
 話しは変わるが、参議院選挙のさなか、アメリカのデトロイト市が破綻した、というニュースが飛び込んできた。
 読んだばかりの堤未果の新刊、『(株)貧困大国アメリカ』(岩波新書/2013年)に、デトロイトの窮状が報告されていたので、そのタイミングにおどろいてしまった。
 今あの国で進行している、1%の富裕層が牛耳る「食」や「雇用」や「医療」。いわば貧困ビジネスが横行している、なかば刑務所化した国は、かつてのアメリカとは明らかにちがう。
 そんなアメリカの現状に、日本の近い将来が重なって見えるとしたら、目がおかしいといわれるだろうか。
 猛暑のなか、涼をもとめて何か本をおさがしの方には、ぜひこれをお勧めします。(;_;)
(photo:富山きときと空港にB787飛来)