WBCの疑問

 プロボクシングの世界チャンピオンは、階級によっては4人存在するらしい。世界的な機構が4団体あるからそうなるのである。
 たとえば老舗のほうに入るが、世界ボクシング評議会という団体がある。「WBC」と略称される組織だ。おそらく、ボクシングに興味がある人以外には知られていない。
 というわけで僕などは、WBCときくとこちらを思い浮かべてしまう。しかし最近では、それはもちろん「ワールドベースボールクラシックWBC)」のことだ。
 残念ながら今回、日本チームは敗退してしまった。3連覇ならずである。
 このイベント、野球ファンは盛りあがり一定の経済効果があるのかもしれないが、いつもこの「ワールド」という冠にひっかかりをおぼえる。
 世界的にみればマイナーなスポーツである野球に「ワールド」はいかがなものか、と思ってしまうのだ。でも、大リーグの「ワールドシリーズ」よりは、少しはマシな使われかたかもしれない。
 ついでにいえば、「侍ジャパン」も陳腐だ。
 精神性を象徴する意味で、「侍」は体育会系のノリに合うのかもしれないが、そろそろべつのキャッチにしてはどうだろうか。
 侍はもうあきた。だいたい侍のイメージからは、主従関係・滅私奉公・建前・形・礼儀・自決……なんていうネガティブなキーワードしか出てこない。
 まあ、それは個人的見解かもしれないが、ともかく封建的イメージがつきまとう。
 そいうものが見え隠れするので、どうもあまり好きにはなれない。べつに野球は嫌いではないんだがーー。
 でも、そんな疑問をいだくのはおかしいのだろうか。……と知人に話すと、「◯◯ジャパン」といういい方のほうが鼻につく、という。
 なんだ、そっちかい!(O_O)
(photo:前回のつづき)