アセスルファムkという問題

 メタボやダイエットという、発展途上国からすれば、何をかいわんやの悩みをお持ちの方は少なくないと思う。
 スーパーやドラッグストアをのぞけば、そんな悩みをかかえた方々の心理をくすぐる食品やサプリが、百花繚乱状態である。
 そして、製品の主戦場ラインは、どうも「カロリー」「糖質」方面のようであるーー。
 「アセスルファムKカリウム)」という人工甘味料がある。甘さは砂糖の200倍らしい。ドイツの科学者が、農薬(だったと思う)から偶然発見したものだ。
 人工甘味料は、ほかにも「アスパルテーム」「ステビア」「ソルビトール」などたくさん認可されているが、昔なつかしい「サッカリン」は最近見かけなくなった。発癌性が疑われるからだろう。でも去年、ヨーロッパの某国の食品に使用されていたのはおどろきだった。
 で、最近はよくアセスルファムKを見かける。爽快で切れ味のいい甘さ。しかも、カロリーゼロ。安全だ、とされている。いいことずくめだ。
 信ずる者は救われるか? でも、アレルギー反応や不整脈を起こした、という報告もある。因果関係が限りなく疑わしい。
 僕もときどきアセスルファムkが入った飲料を買ってしまう。スーパーやコンビニなら買うまえに確かめられるが、自販機ではときどき失敗する。
 お茶ならおおむね問題はない(ほかに問題はあるがーー)。しかし、缶コーヒーや清涼飲料になると、下からゴトリと出てくるまでわからない。とくに、「微糖」「低カロリー」を表示する製品があぶない。
 そんなもの買わなければいいのに、といわれそうだが……まったくそのとおりだ。家人からもときどき、食品添加物に興味があるくせによくそんなもの飲むね、などといわれる。ーー反論できない。
 そんなこんなではあるが、アセスルファムkはけっして爽快でもないし、切れのある甘さもない……と思う。僕の感覚ではむしろまったく逆で、ちょうど洗っても洗っても取れない手についた灯油の臭いのような、粘っこい甘さがいつまでも舌の奥に残り閉口するのである。慣れ親しんだ「砂糖」の甘さとはやはり異質な感じである。
 清涼飲料は、何も人工甘味料だけが問題ではない。まあでも専門家ではないので、今日はこのへんで。ーー缶コーヒーで一服しようかな。(^_^;
(photo:中国の郵便ポスト)