連休に思ふ

 このGW外遊に出かけた国会議員さんも多数おられるらしいが、その緊急性と重要度はいくばくのものなのか疑問である。
 最近は、またぞろ尖閣列島の問題がにぎやかである。領土問題は、相手を刺激するような言動は解決をおくらせるだけである。ましてや、日本といわゆる領土問題が発生している相手国、ロシア、中国、韓国は一筋縄でいく手合いではない。
 中国は今秋、指導部が入れ替わる。下馬評では習近平氏が国家主席に就任するようだ。そうなれば5年前に敷かれた既定路線ではあるが、中国人の、はるか先を見据えた時間感覚にはおどろきを禁じ得ない。
 中国に民主主義はないといわれる。しかし、ほぼ一党支配とはいえ、けっして独裁政治ではない。指導部はピラミッド組織の頂点にいるが、昔のようなカリスマ指導者が君臨する時代とはちがって、今はあきらかに集団指導体制である。
 民主主義の欠如を欠点として中国に後ろ指を差したりするが、ひるがえって我が国を思うと、ほんとうに民主主義が機能しているのかどうかこれまた疑問である。
 ころころ政権が変わる。これも民主主義のひとつのカタチだ、と苦しまぎれにいってみても、悪しき事例以上のものではない。
 少なくとも5年間はじっくりと国の運営に取り組める中国の体制は、政策の是非はともかく、今の我が国からみればうらやましくも映る。
 なにも中国の提灯を持ったり、肩を持ったりするわけではないが、あらゆるところがシステムダウンし劣化し、自信をなくしている我が国をみると、少なくともしばらくはじっくり政権運営ができる内閣をつくってほしい。
 そういえば、ロシア、フランスも大統領が替わり、アメリカも来年新政権が発足する。大国の動きは世界が注目している。
 そう、日本のあの人も失脚するかもしれない。でも、替わってもなぁ……などと、外遊に行きたい議員さんたちのいじましさをおもいながら、ふといろいろ心配になるのである。(+_;)
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