石油は誰のものか(1)

 灯油を買いに行った。リッター82円だった。つい7〜8年前は40円ぐらいだったような気がする。いや、30円代になったこともあった(ような気がする)。
 それを思うと隔世の感がある。
 EUが、イラン産原油の禁輸制裁を発動するようだ。それに対抗して、イラン側は先回りして輸出停止措置を検討している。
 泥仕合の様相を呈してきたが、イランの原油なんか “いらん” といっているEUに同調するアメリカの子分、日本も禁輸制裁に加わる意向らしい。
 しかし、大丈夫か。イランはホルムズ海峡の封鎖も示唆している。あそこが通れなくなれば、日本に入ってくる原油の80%がストップしてしまうらしい。灯油リッター82円どころじゃなくなってしまうのだ。
 外交下手な日本のことは、今さらどうしようもない。しかし、そういうことにでもなれば全原発を稼働せざるをえなくなる。そこまで考えて、裏で糸ひく納豆野郎がいるのかもしれない。
 ーーちょっと表現が粗野になってしまった。僕は納豆が好きなので、これでは納豆に対して失礼かもしれないなぁ。
 さて、この問題から少しはなれるが、そもそも原油は誰のものか、ということが以前から気になっている。
 産油国は、たまたま自国の地下に金のなる木、というか、金のなる黒い粘性の液体が埋まっていたのである。それは、その国が骨を折ったり努力したりして得たものではない。その国の先祖も同様である。もっといえば、人類がかかわったものではない。
 そうすると、それはその上の地表を支配する国の所有物なのか、という疑問である。もちろん原油だけではなく、鉱物資源や天然ガス、地下水などもすべて該当する。
 国際法や地下資源に関してのルールを調べていないので、あるいは無知なだけかもしれないが、いつも何か納得できない気持ちが残るのである。(この項つづく)(*_*)
(photo:雪上がり。普正寺の森にて)