余暇はよか?

 フィットネスクラブは中高年のサロンかと思えるほど、僕がときどき通うその施設の会員は平均年齢が高い。平日ならそれも当然だろうが、土日の景色もあまり変わらないのである。
 いったい若者はどこへ行ったのだろうか。まあ、若者の問題はまたあらためて考えようか。
 で、会員はたいがいはひとりでやって来て、マイペースで自分のメニューをこなしている人たちが多いが、ときどきは仲間同士のグループもみられる。
 グループになると騒がしくなるのは、オバサン、オジサンを問わずである。しかしやはり、グループはオバサンのほうが多い。
 以前にも書いたが、図書館や本屋でくつろいでいるのは、圧倒的にオジサンが多い。もちろん場所が場所だけに、ほぼ100%お一人様である。さそい合って本屋に行くオジサングループ、っていうのは考えにくい。
 リタイアした(あるいは、したと思われる)オジサンはあちこちで見かけるが、たいていは一人か、または配偶者の主導権のもとに付属している姿である。
 日本人は群れるのが好きだと思ってきたが、社会の第一線からはなれた個人レベルでは、どうもそうではなさそうである。もちろん男の話しであるが。
 おそらく、群れるのは嫌いではないが、そういう場所や機会をなくしてしまうのだろう。そういうものを一度なくすと、今度はきっかけをつくれなくなってしまうのではないだろうか。
 中国では、いたるところでオジサングループを見かけた。オジイサングループもあたりまえだった。彼らは、昼間から集まって卓を囲んだり、カードに興じたり、お茶を飲みながら煙草をふかして雑談をしたりしていた。
 そう、中国の中高年オジサンたちはふつうに群れていた。
 むしろオバサングループは珍しかったくらいだが、それは昼間の話し。オバサンたちのパワーは夜に炸裂していた。とくに夏の夜は軽快な音楽とともにーー。
 どうも中高年の余暇の過ごし方は、中国人のほうが一枚上手のようである。(-。-;)
(photo:福建省安海鎮にて)