お宅のオヤジはオタク?
いいやつなんだけど、会うとそのうちイライラしてしまう。どうもやっぱり相性が悪い。しまいには悪態をついてしまう。そんな友だちが、だれしも一人ふたりいるのではないだろうか。
僕と9月という月は、そんな感じである。どうもこの月は、心身のバランスを崩してしまうことが多いようだ。
去年は未曾有の夏バテにおそわれた。毎日の食事に困り、日々日にやせ細る身体をひきずりながら、すり足で授業に出たものだ。
それもまだ記憶に新しいので今年は注意していたが、先週末に風邪をひいた。郵便局をさがして三千里、汗だくになって歩いたのがいけなかったのだろう。
もっとも、慣れない全日制の授業で右往左往したことが大きかったのかもしれない。開講から2〜3日間、ただ目を点にして流れにまかせていたら、予習復習をしないと大変な事態を招くことに、やがて気がついたからである。
で、週末になると、空っぽ頭がオーバーヒートしていた。
ーー週末に何をしたか。という言語教育の定番的な質問がある。
僕もよく学生に訊いたものだ。ところが、毎週毎週変わったことが起きるわけでもなく、しかも初級の学生は表現力が乏しいので、そのうち行き詰まってしまう。
先週末の僕の場合は、土曜日は郵便局と食事に、日曜日はスーパーと食事に出かけただけで、あとは宿に引きこもっていた。実にシンプルである。
そのことを授業で訊かれるままに答えたら、会話担当老師にあきれられ、哀れみの目で見られた。クラスメイトたちにも怪訝な顔をされた。
風邪のことはいわなかったけれど、まあいいのである。福建省で十分遊んできたので、こっちではキャラを変えてもいいのだ。出不精の怪しいオタク親父も悪くない。夜は娃娃(ワーワー:ぬいぐるみ)を抱いて寝ることだし。
しかし、じつは風邪も快方に向かってきたのである。困った。いや、困ることはないが、9月は鬼門である。もう少し “オタク” で通したほうがいいかもしれない。(^0^;)
(photo:ピザ屋にて)