ビールとは何か
季節感のない話しで恐縮だが、若いころは冬になるとスキーにばかり行っていた。ああいうものは、やり始めはメキメキ上達して楽しいが、ある一定のレベルになると頭打ちになる。
そうなるといつしかスキーに行く目的がわからなくなって、ゲレンデに行ってひと滑りするとロッジでビールを飲んでまったりするようになる。
まあつまり、壁にぶち当たってはね返されて、落ちたところで満足してしまって、いつのまにかスキー場へはビールを飲みに行くのが楽しみになってしまうのである。
そんな体質でもあるのだろうか、最近の旅はひたすら夕方においしいビールを飲むために、外出して好奇心を刺激しているような気もしてきた。
少しでもおいしくビールを飲むために、午後になると極力水分の摂取を制限し、どこでビールを飲もうか考えながら歩いているようなフシもある。
自分でも、そういう心がけはいかがなものか、とときどき思うが、とにかく暑い夏はしかたがない。
麗江では愛飲のチンタオビールを置いている店が少なく、大理ビールや地元のローカルビールを飲んできた。地元の産業に貢献するのも旅行者のつとめだろう。
ビールならなんでもいい、などという無節操なわけではない。一応趣向性はあるのだが、旅先で飲むビールはやはりうまい。ローカルビールもうまい。たぶんその地で飲むからうまいのだろう。
昨日帰国した。泉州ほど暴力的な暑さではないが、こっちもやはり暑い。ビールがうまい。酒屋へ行けばチンタオビールも売っているが、日本へ来たからには国産のビールである。
結局ビールならなんでもいいんじゃない? と家人にいわれる。そんなことはない、と反論しても迫力がない。
しかし、帰ってきたからには生ビールを飲みたい。はあはあ。(^_^;
(photo:ブナ林の夏。籾糠山にて)