さみしい夜
「先生、晩ごはん食べましたか?」「ああ、食べたよ」
「誰と食べたんですか」「あ、一人だよ」
「え? いつも一人で食べるんですか?」「そうだよ」
「◯◯先生や△△先生といっしょに食べないんですか」「そうだね。たま〜〜に食べるけど……」
「え〜? どうしてですか?」「う〜ん、◯◯先生や△△先生は家族とか友だちじゃなくて、仕事のナカマだからね」
「……よくわかりません」「まあ、キミも仕事をするようになるとわかるよ」
「でも、さみしくないですか? 夜とか」「ああ、確かにさみしいけど、寝るときは一人じゃないよ」
「えっ? 誰かいるんですか?」「……友だちの大熊猫さ」
「パンダ? それ何ですか?」「パンダといっしょに寝るんだよ」
「え〜〜〜〜〜っ? 娃娃(ワーワー=ぬいぐるみ)ですか?」「まあね」
「……………」「かわいいんだよ」
「抱いて寝るんですか?」「もちろんさ」
「……………」「……ウソだよ。信じた?」
「うん、信じた」「だから、冗談だって」
「ううん、信じる」「……………」
「いつも何時に寝るんですか?」「10時ごろかな」
「もうそろそろですね」「そうだね」
「今晩も娃娃といっしょですか?」「え? あっ、あいつもう寝てるよ」
(ある日の生徒とのQQチャットより)(^^ゞ
(photo:伝統芸能「南音」の舞台)