密やかな楽しみ
土曜日曜で期末テストをつくった。出張で通っている学校の担当科目である。
テストづくりはなかなかおもしろいのだが、あまり真剣に入れ込むと時間がかかってしょうがない。ひっかけ問題など考えていると、ひっかかりそうな顔ぶれが浮かんできて、思わずニヤリとしてしまうのである。自分でも性格が悪いなあと思ってしまう。
しかし、今の2年生はレベル差が大きくて、とてもつくりづらい。先方の担任先生は、実力テストではないのでそのへんをよろしく、とおっしゃる。
確かに、修得度をみるテストなわけだが、いつも授業中寝ていたり携帯をいじっている連中に甘い点数をやるのもいかがなものか、というやや屈折した気持ちもある。
唐突ではあるが、じつは昨日は僕の誕生日だった。入梅の日なのであまりイメージはよくないが、毎年入梅の日から逃げられないので、もうあきらめている。
日本では、父の日同様、親父の誕生日は入梅より影がうすく、しばしば忘れ去られていたりした。
ところが、件の2年生からメッセージカードとプレゼントなどが届き、おどろいてしまった。
彼らとは、昨年の9月から5ヶ月間こちらの学校に出向していたから、まあ多少長い付き合いではある。そのせいか、誕生日という話題もときどき出るのである。
しかし、音頭をとって取りまとめた生徒がいるわけだが、なかなかかわいいやつらではないか、と一瞬油断してしまいそうになった。
たまたまそういう日の巡り合わせになってしまっただけだろうが、できあがったテストを点検してみると、どうやらまんまと手加減させられてしまったようだ。
おっと、「させられてしまった」などと使役受身形をつかってしまった。今回のテストの範囲である。これが生徒にとってはなかなか難物らしい。かなりの生徒が、使役や受身でつまづいてしまっているから、なおさらである。
とはいえ、連中がどれだけできるか、ちょっと楽しみである。(^-^)
(photo:暑くてもカップルは不滅である)