サークルゲーム

 それにしても醜いことをまたやっている。大方の国民は、またか、という思いだろう。政治家たちの “ゲーム” のことである。
 いつものことではあるが、今回ばかりはあきれかえる。確かに政府の対応に問題はあるが、政治ゲームをしているときではないだろう。彼らの感覚を疑う。
 もっとも、そういうような人たちが政治家になる我が国ではある。さらにいえば、そういうような人たちを選んだのは僕たちである。
 そうすると、僕たちも彼らのゲームに加担しているということになるが、そんなつもりで一票を投じたわけではないだろうから、だまされたも同然だ。しかし、なかばだまされることを承知で選んだりするから、国民の側もいいかげんというか、お人好しである。
 「だれがやっても同じでしょ」という声をよくきく。我が国の総理のこと。言い得て妙である。
 そして、みんな知っている。政治家がサークル内で遊んでいても、国はまわっていくことを。つまり、官僚がすべて取り仕切っていることを。
 でも、こんなことを繰り返していては世間体が悪い。いや、“世界体” というべきか。一応、日本は先進国らしいが、政治的には発展途上国である。
 だから、国際政治の舞台ではまったく影がうすい。先進国クラブのメンバーからもほとんど相手にされていない。社交辞令をいわれて軽くあしらわれている。……ように感じる。
 国のあれやこれやに歪みが出てきて、財政破綻の危機も迫っているというのに、未曾有の災害が起こってもあの体たらくではもう救いようがない。ちゃぶ台をひっくり返したい気分だ。
 日本は、資源もエネルギーも食料も外国に頼っている。BRICsの国々が力を持ちはじめた今、地球を舞台にした限りある資源の奪い合いに、はたして日本は食い込むことができるのだろうか。とっくに出遅れているような気がする。
 この学校の学生は、日本の今の総理がだれなのか、ほとんど知らない。ときどき、どこで覚えたのか「あそう?」などという答えが返ってくる。しかし「あ、そう?」である。(-_^:)
(photo:麺。承天寺にて)