じつに例外が多い

 「大地震」は「だいじしん」か「おおじしん」か?
 正しくは「だいじしん」である。「地震」が音読みだから、当然そうなるはずだ。ところが、「おおじしん」もふつうに使われて、広く普及している。湯桶(ゆとう)読みである。
 同じようなものに「大掃除」がある。これは「だいそうじ」とはいわずに、たいていの人は「おおそうじ」と読むはずだ。
 音読みか訓読みか? 漢語か和語か? むかしはルールに沿ってはっきりしていたものが、いつのまにかあいまいになってしまった。
 ことばを上品にみせる美化語などもおもしろい。漢語には「ご」を、和語には「お」が付くのが原則だが、「お時間」「お電話」など、漢語に「お」が付く例がたくさんある。
 あまつさえ、本来「お」や「ご」が付かない外来語にも最近は現れている。「おビール」や「おピアノ」など……なんだかかえって下品である。
 それから気になるのは、「さん」付けである。個人名に「さん」を付けるのは当然正しいが、会社名や団体名に「さん」付けするのにはどうも抵抗がある。
 しかし、実際のビジネスシーンではそうしないわけにはいかないのでやむをえないと思うが、おかしいのは、一般名詞に「さん」付けする言い方である。たとえば「会社さん」「組合さん」「農家さん」「公務員さん」などである。
 アレ? 今日はニュージーランドの大地震のことに関連して、何か書こうと思ったのに、変な話しになってしまった。
 地震の被災地は悲惨である。ニュースを見ていると、こちらまで身体が痛くなるようだ。人生をいきなり遮断された、若い学生たちを含めた被災された方々に対しては、ことばがない。
 ひるがえって、泉州の町はどうか。ここの建物の多くは、耐震設計がなされているとはとても思えない。僕が住んでいる寮や、仕事場の学校ももちろん例外ではない。ここが地震地帯でないにしても、不安のタネは残る。
 まあ、あまり考えないようにして、今日もおビールの時間にしよう。(O_O)
(photo:静かな参道)