中国でEagles

 日本語のテキストに、ビートルズということばがでてきた。学生にきくと、案の定、知らないという。
 欧米や日本ならともかく、中国じゃあしかたがない。活躍したのももう40年以上前だし、そのころの中国はそれどころではなかった。
 日本の僕らの世代だって、ビートルズってすげえ、と思った瞬間にポールの脱退会見があったから、ほとんど後追いに近い。
 パソコンに音楽を入れてたくさん持ってきたが、じつは今よく聴いているのは、イーグルスである。
 洋楽に興味がない人にイーグルス、なんていうと、野球チームのアレ? という反応が返ってくるかもしれない。まあしかたがない。
 僕たちの思春期は、洋楽が台頭してきた時代で、洋楽を聴くことがある種カッコよかった。ろくに意味もわからずに、イエィ! などと、多少粋がっていたきらいはある。
 やはりビートルズがエントリーだった。その後はどっぷり洋楽につかってしまった。それでずっと来てしまった。今でも、イエィ! なのである。
 去年、学生たちとカラオケに行ったときは、いっしょに行った同僚の若い先生から、演歌もありますよ、と耳打ちされた。やさしい人だ。歌えばよかったが、歌える演歌がなかった。
 おお、イーグルスだった。すぐにべつの話しになるのだ。連れ合いのクセがうつったのかもしれない。
 イーグルスは、アメリカ、ウエストコーストのバンドだ。全盛期は70年代だから、メンバーはもう60代である。だから、聴くのはもっぱら自分の青春期に聴いた曲たちである。
 どうもやはり、レコード盤がすり切れるほど聴いた音楽が、身体にしみついているようだ。ことさら懐メロ趣味でもないつもりだが、そんな消えることのない記憶の染みが、脳の一角に確実に残っているのだろう。
 とくに新譜が手に入りにくいここでは、そこに回帰していくようだ。
 今日は学期末テストだった。採点でぐったりした。寮に帰って、ビールを飲んで曲をかける。Take It Easy ♪〜 (^_^)b
(photo:再訪した安平橋で)