寒いので温暖化の話しなど…

 最近のこの欄で書いてきたことといったら、せいぜいが身の回りで手の届く範囲のことばかりに終始しているような気がする。
 タイトルが「瑣事」だからそれでいいのかもしれないが、たまには世界情勢についての考察もしておかないといけないかな、とふと思う。しかし、ふと思うだけで、僕にはそんな知識も見識も能力もない、ということがかんたんに露呈するので、やめよう。
 なので、すぐに前回のつづきのような身辺雑記になってしまう。
 このS市のあたりは、基本的には亜熱帯気候なので、夏が長くて暑い。四季はあるので、今は初冬というところだろうか。冷房設備は完備されてはいるが、暖房となるとじつに貧弱である。しかし、夏の建物内の冷やし方はすさまじい。
 どうも南方へ行くと、冷やすことがひとつのサービスだと思っているらしい。上海でも香港でもホーチミンシティでもそうだった。夏こそセーターが必要なくらいだった。
 今の国際空港のターミナルビルは、広い空間を持つバカでかい建物も多い。ここでなにも空港ターミナルビルを例に出すこともないのだが、とっさに思い出したのである。
 その空間を冷やしたり暖めたりするエネルギーを考えると……さらには、そこを利用する、毎日地球の薄皮のような隙間を、ウンカのように飛びかう航空機が消費するエネルギーを考えると……まあこれはひとつの例ですが、これからも消費するエネルギーは増える一方だろう。
 おそらく人類は、CO2削減など当分ムリである。しかし、地球は温暖化して危機に瀕している……ということにはかんたんにはならないと思う。地球の生理はそんなに単純ではない。と、調査したわけではないが、僕はそう思う。もちろん、CO2を垂れ流してもいい、というわけではない。
 CO2は温暖化をうながす要因ではあるが、それがすべてではない。平安時代は今よりもっと暖かったのである。それは当時の文献から推測できるらしい。
 現在は、CO2の排出権取引などという怪しげなビジネスも横行しているが、CO2温暖化うんぬんというロジックはIPCC(地球変動に関する政府間パネル)という組織が提唱してきた。
 その説に真っ向から異を唱える研究者もいる。たとえば『正しく知る地球温暖化』(赤祖父俊一 著╱誠文堂新光社 2008年)は、豊富なデータと資料でIPCCの説を粉砕している。
 快適や贅沢を一度知ると元にはもどれない。いったい人類はどこまで突き進むのだろうか。
 さて、少しは世界情勢的な話しになっただろうか。(*_*)
(photo:朝の街)