あなたのことをけっして忘れない

 尖閣問題が、少しきな臭くなってきた。
 日本にいれば、ふ〜んまたかい、というところだが、こちらにいるとどうしても気になってしまう。つまり、あまりネガティブなニュースはありがたくない。
 中国(中国人)にとって日本(日本人)は、他の外国(外国人)とくらべて、おそらくちがうカラーで区別されている。学校での歴史教育や、毎日のようにテレビでやっている反日ドラマを見ればあきらかだ。
 それだけに、この地に生活する者として、日々粗相がないように気をくばって生きている。日本語学校や宿舎の周辺半径100mぐらいの人々は、僕たち日本人の行動を注視しているのにちがいない。と思って、日々右手右足を同時に出しながら通りを歩いている。だから犬のアレを踏んだりするのかもしれない。
 しかし、そういう見通しも甘いかもしれない。この町の各家庭や職場に、指名手配犯のように顔写真が配布されていたら……困るなぁ。
 そういえば、赴任してまもなく公安に呼ばれた。その部署の長らしい、威厳にみちた中年女性がにこやかに握手をもとめてきた。でも目は笑っていなかった。そして、金庫のような鉄扉の部屋に通され、写真を撮られパソコンになにやら打ち込まれた。あれが怪しい。
 中国は、反日カードを捨てることはあるまい。黄門様の印籠のように効果絶大だもの。まあ、日本はこの地で蛮行をはたらいたのだから、申しひらきはできないが。
 被害者は、いつまでも加害者のことを忘れない。日本だってそうである。ヒロシマナガサキはぜったいに忘れない。戦勝国アメリカにしても、真珠湾には大がかりなメモリアルがある。自分をいじめた相手のことはフルネームで覚えているものである。
 さて、最近は忙しくて街に出る機会がない。毎日宿舎と学校を往復している。きのう(22日)から中秋節の3連休である。でも僕は仕事だ。
 10月1日からは、国慶節の7連休になる。しかし、それらの休日の振り替えで、19日、25日、26日、10月9日が仕事日である。
 ころんでもタダでは起きないところが、さすがである。(;_;)
※今回は中国からインターネットにつながらなかったため、日本からアップしました。したがって、写真は載せることができませんでした。