CCTVについての一考察

 ジョングォジョンヤンディエンシタイ。
 野太いナレーターの声が番組の間にかならず流れる。国営放送、中国中央電視台CCTV)である。
 日本にいるときから、テレビはニュース番組ぐらいしか見ていなかったが、こちらでもジョングォジョンヤンディエンシタイのニュース専用チャンネルと、日本の衛星放送のNHKワールドぐらいしか見ない。
 ジョングォジョンヤン……疲れるからこれやめます。CCTVは日本の国営放送とちがって、CMもバンバン放送される。ひねったものよりストレートなつくりのものが多く、おもしろ味に欠けるのは、当局のチェックが厳しいからなのだろうか。
 省単位に国内の観光地を紹介するCMも、ひっきりなしに流される。広大な国土、そして、歴史と文化。観光資源にこと欠かないどころか、中国人さえまだ気づいていない無尽蔵ともいえる資源が眠っている。
 そこでまた、あの手のナレーションである。青海省雲南省雄大な自然にかぶる野太い声。さすがに、あの某将軍様の国のアナウンサーのような攻撃性はなくソフトであるが、それでも違和感はのこる。企業のCMはさすがに、女性のナレーターを使っているところもときどきあるんだが。
 ニュースのキャスターも日本と少しスタイルがちがう。とくに女性キャスターはマダム系である。カジュアルなふんいきは微塵もない。声をかけるとしかられそうだ。テレビに声をかけてもしかたがないけれど。
 そして、お天気お姉さん。ここでも息ぬきは許されない。お姉様系に近いものの、そのフォーマルな立ち振る舞いはどうみてもやっぱりマダム系。徹底している。こうなるとアッパレである。某NHKのN井さんがなつかしい。お元気かしら。
 まあ、チャンネルを変えればいいんですけど、僕は語学勉強だと思ってきいているのである。聞きながすことによって、そのうち口から中国語が自然に出てくる……ハズだ。
 そして、その国で暮らすとそのうち、夢のなかにでてくる人がその国のことばを話すそうである。そうなるとしめたものである。と、そういう経験をした知人がいっていた。
 先日、日本にいる連れ合いが夢に登場した。まだまだマダムキャスターに付きあわないといけないらしい。(×_×)
(photo:裏通り)