似て非なる物のおもしろさ

 じつは前回のワールドカップまで、女子サッカーに興味がなかった。男子にくらべれば稚拙で迫力もない(だろう)からべつにいいや、と思っていた。
 このあたりの方言でいえば、「めと」にしていた(見下す)。いや、そういうわけではない。ただ、女子のスポーツとして想像できなかっただけである。
 それが「めと」だよおまえ、といわれれば、頭を垂れるしかないけれど……。
 まあ、あとで自分の不明を恥じた。女子サッカーはおもしろかった。
 今ちょうど、ウインブルドンでテニスをやっているが、男子と女子の試合にはちがうおもしろさがある。サッカーもまたそうなのである。
 どうも同じ競技であっても、男の場合と女の場合は「似て非なる物」に近いのかもしれない。
 それで、先日の女子サッカーワールドカップ決勝、日本対アメリカ戦である。
 残念ながら、なでしこは負けてしまった。くやしいはずなのに、試合後の清々しさはいったい何なのだろうか、とふと考えてしまった。
 これも男子と女子のちがいなのかわからないが、男のサッカーの場合は負けるとどうももやもやしたものが残るきらいがある。偏見かもしれないが……。
 ソチ・オリンピックで、浅田真央はメダルさえ取れなかった。しかし、フリーの演技は絶賛されメダル以上の評価を得た。
 僕は「やり切った度」のちがい、ではないかと思っている。
 男は力を温存したり、ためらいが出たりする傾向があるのではないか、と疑っている。女のほうが潔いような気がするのである。
 女は一度決断すると後もどりしない。大方の諸兄は思い当たるのではないだろうか。
 しかし、好戦的な女子が一国のリーダーになったら……悪い冗談ではすまないだろう。ヒラリーは大丈夫だろうか。(-。-;)
(photo:ハマナスの実。徳光海岸)