ついでに山行

 16日に、新潟市まで行かなければならない用事があった。せっかく出かけたのにとんぼ返りじゃもったいないと思って、その足で山へ行くことにした。
 18日には家にいなくてはいけなので、手に入れた時間は1泊、17日夜までだった。
 それで、16日中にさっさと山に入りどこかの山小屋で泊まるか、あるいは、目的の山の近くに宿をとって鋭気をやしない、17日早朝から一気呵成に日帰りする、というどちらかの方法になる。
 せっかく新潟市まで足を延ばしたのだからと、守門岳とか越後駒ヶ岳谷川岳や平標山を候補にあげたが、世間はお盆休みの真っ盛り、ということを忘れていた。山小屋はたぶん定員オーバー、汗臭いオッサンと密着して寝るようなハメになる。
 となると、前泊ホテルで翌日日帰りのプランがよさそうだ。高妻山四阿山、焼岳あたりが候補か……。
 高妻山は戸隠に前泊する。しかしよく考えると、今の僕に高妻の行程はきつい。戸隠牧場からピストンして8時間。帰りの五地蔵岳で力尽き救助要請じゃみっともないなぁ、と思い断念する。
 焼岳(上高地)は手ごろだが、しかしあそこなら自宅から日帰りできるではないか、と考える。
 そうすると、四阿山(あづまやさん/2,354m)だな、と自動的に決定。一応「深田百名山」である。
 問題は宿かーー。時期が時期だけに、麓のリゾート地菅平はまずあきらめた。近隣の町の安いビジネスホテルからなら、1時間以内に登山口にたどり着けるから、そっちのほうが可能性が高い。
 しかしやはり、そこは信州。涼をもとめて、たとえビジネスホテルでもどこも満員だった。
 探し回って、ようやく上田市に空きがあった。大手ビジネスホテルチェーンだ。そこからなら、登山口となる菅平牧場まで1時間とかからない。計画がつながった。
 で、翌17日は5時すぎにホテルを引き払い、四阿山へと向かった。
 牧場の登山口で、登山届けを指定の箱に入れて歩きはじめる。せっかくだから、四阿山の姉妹峰ともいえる根子岳(2,207m)経由で登ることにした。(つづく)(^-^)
(photo:根子岳(2,207m)山頂にて)