新幹線と東京

 用事があって東京へ行ってきた。
 お盆休みの後半チームが動いているのか、家族連れやグループの姿をずいぶん見かけた。行き帰りの電車もかなりの混雑だった。
 しかし、どうして新幹線の座席ってあんなに座り心地が悪いのだろうか。とくに在来線の特急から乗り継ぐと、そう感じてしまう。在来線特急のほうが明らかに落ち着くのである。
 体格差によっては快適と感じる方はいるかもしれないが、あの座席の形状と品質とデザインはおよそ実用的ではない。
 大きく違和感があるのは、尻の下のシートの形状と感触である。
 僕などは背は高いほうかもしれないが標準の範囲内だろうし、足もとくべつ長いわけではない。しかし、シートの前後の長さが足りないと感じるのである。
 つまり深く腰掛けた気分がしないのである。おそらく、最大公約数的配慮のもとに計算されたものだろうが、結局あれでは誰も満足できないだろう。
 そして、シートがやわらかすぎる。これも、硬いよりもやわらかいほうが、という配慮かもしれないが、長時間座っているとやわらかいほうが疲れるのである。
 いろいろ問題がある中国の新幹線(高速鉄道)と比較するのもナンセンスだが、日本にやってきた中国人に、なんだこの程度か、と思われかねない。
 それは、新幹線技術先進国としてとてもくやしいではないか。尖閣で、何の利益にもならないつばぜり合いをするよりはるかに重要ではないか、とさえ思う。
 ところで昨日午前中、JR新橋駅の方に向かって歩いていたら、怒濤のように人が押し寄せてきた。尋常な数ではない。大河の流れに逆らうというのはこれほどパワーがいるのか、とあらためて思うくらいやっとの思いで駅にたどり着いた。
 ロンドンオリンピックのメダリストたちが、銀座通りをパレードしたそうである。新聞発表50万人。うそやろ? という感触である。いくらなんでも50万人はSFであろう。
 週末の官邸前のデモを過小評価しておきながら、一方ではこの数字かい? と思わざるをえない。
 流れに逆行するのは苦しかったが、パレードするメダリストに興味はない。彼らの競技なら生で見たいと思うけれど。
 ま、いずれにしてもこの国の首都はあいかわらず刺激的ではありました。(O_O)
(photo:カエルのシエスタ