上海サンプル(その1)

 このところ忙しい日々を送っていた。パソコンに向かう時間さえあまりとれなかったので、ブログ記事の更新も乱れてしまった。
 連れ合いがしばらくこっちに来ていたが、昨日上海から日本へ帰った。その帰途に便乗して、僕も上海へ行った。連れ合いは朝の便で発ってしまうから、ひとりぶらぶら上海の街を楽しむことにしたのだ。ヘヘ。
 で、その久しぶりの上海は、ずいぶん垢抜けたイメージであらわれた。上海万博があったせいだろうか。街行く人々はずいぶんスタイリッシュで、さっそうとしている。
 もっとも、前回2008年に来たときは、連日雨に降られて下ばかり見て歩いていたから、木を見て森を見ず、のような状態だった。
 今回おどろいたのは、若者のファッションと街の清潔さだ。
 多少画一的ではあるが、若者の姿は東京の街とあまり変わらない。服の着こなしやアクセサリー。耳から下がったコード。スマートフォンを操つる姿。地下鉄ではときどきiPadを開いている若者もいた。
 そして、地下鉄の構内や車内はもちろんのこと、街でも痰やつばを吐く人々をあまり見なかった。泉州の街では、そちこちで、か〜っぺっ、という音というか擬声がする。近くだとヒヤリとするし、ち〜ん、という手鼻をかむ音ともしょっちゅう遭遇する。
 なにも泉州を貶めるつもりはないのである。いや、泉州がまだスタンダードではないか、という話しなのである。
 ある中国人は著書のなかで、けっして美しいことではないと断ったうえで、あの行為も中国人のひとつの文化だ、と述べている。
 痰と手鼻の方向にずんずん行ってしまいそうだ。あぶないあぶない。
 変貌する上海は、どんどん古い街が壊されているらしい。阿鼻叫喚的な古い街が好きな者にとっては、とても残念だしさびしい。
 しかし、いまだ残されている生活臭満載の街を少し歩いた。方浜中路の南側や、有名な観光地、豫園の近辺である。
 日曜日の午前、そこここに路上市がたち、人でぎわっていた。外国人の姿はまばらで、カメラを向けると露骨にいやがられたりするが、そこは昔ながらの生活だからなのだろう。
 もちろん痰や手鼻に何の問題もないようだ。(O_O)
(photo:上海の古い通りにて)