チンタオビールの日々

 最近は、宿舎に帰って、プシュッとビールをあけるのが日課になってしまった。暑いから、たまらなくうまいのである。青島ビール
 でもじつは、こっちにきて、ずいぶん長いあいだビールが飲めなかったのである。ほしくなかった、といったほうがいいかもしれない。毎日の生活に追われて右往左往していたら、ビールどころではなかったのだろう。きっと、オヤジ臭のまじった生活臭を発散していたのにちがいない。
 僕は、冬の寒い日でも、家人にバカにされながらも、この偉大な麦芽飲料を摂取していたので、この変化は少し意外だった。
 地元の料理の、例の油攻撃によって消化器系がダメージをうけていた、そのせいもあるのかもしれない。しかし、こうやってビールのために毎日はたらけるようになって、誠にご清勝のかぎりであります。あれ? 何かちがいますね。
 ところで、青島ビールは安いのである。350mlの缶ビールなら、日本のビール1本の値段で4〜5本は買えてしまう。地元のローカルブランドのビールならもっと安い。しかし、いずれにしてもアルコール度数はちょっと低いのである。
 安いしたるいし、どんどんいけそうだが、やはり体調管理には気をつけている。以前読んだ、同年代の作家のエッセイで、体調を崩す原因のほとんどは食べ過ぎ飲み過ぎである、と書かれてあった。
 目からウロコが何枚か落ちた。けだし名言。ばっちり当てはまった。もっとも、宿舎でのちまちまとした夕食を、食べすぎるということはないが。
 S市で生活してはや2ヶ月。ようやく “日常” を手にいれたのかな、とふと思う。
 『魔女の宅急便』のキキではないが、「いろいろあるけれど、わたしこの町が好き」といえるようになったのだろう。
 うわ〜似合わんねぇ。訂正。「いろいろあっけど、おれ、このまちすっきゃぞいや」(金沢弁)。再見! (^_^)b
(photo:こんな日はビールがうまい。崇武古城南門)