国難去ってまた国難
どうせあちこちでいろんな人が、似たようなことを発信しているのでひかえようと思っていたが、がまんできなくなった。
それにしても奇妙であるーー。
黄昏感が漂うとはいえ人もお金もあり支援者もいる組織が、勢いに乗る教祖「故意K氏」率いる、まだ組織としての体をなしていないミニグループに帰依するとは……。
捨て身だとか苦渋の選択だとか、名を捨て実を取るとかいろいろいわれているが、正直なところ……情けない。
反ABEの「受け皿」ができることは歓迎だと人はいうけれど、件の「故意K氏」はそのABE氏が率いる巨大グループに属し長年にわたり支えてきた人物である。
二大政党復活? ブラックジョークである。どちらもず〜っと右のほうに寄っていて、寄り添うように並んでいるではないか。彼らから左側を眺めれば、地平線が見えるだろう。
いってみれば、サッカーの広いコートの隅に選手が群がって、ボールの奪い合いをしているようなものである。しまいには敵味方の区別ができなくなる。
そういうことだから、仮に二大政党になったとしても、これほど近くにいればいつなんど恋が芽生えかわからない。
だから「受け皿」ではない。「受け皿」にしてしまうと、リベラルな人たちが消滅してしまう危険性がある。これは、リベラルな人たちが嫌いだと思っている人たちにとっても危険な話しだ。
つまり、もしABE氏が消えても次のABE的な者が取って代わることになり、ABE政治の延長をすることになる。それは、さらに独裁的な反民主主義政権だろう。
それにしても、スキャンダルや醜聞、不祥事で離党や辞職した先生方は凝りもせず、恥も外聞もなく再び出馬するんですね。その姿は滑稽どころか痛々しい。
禊ぎをしてリセットしたい気持ちはわかるが、そこに議員としての矜持があるとは思えない(もちろん、みんなそうだとはいわないが)。
ABE氏が、ほこりをかぶった過去の辞書から持ち出してきた「国難」ということば。彼ら極右の人たちが大勢を占めることこそ「国難」である。(-_-#)
(photo:台北のポスト)